B Capital、インドとインドネシア向けに4億米ドル超のファンドを組成——中国でも投資活動を開始

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Photo credit: B Capital Group

Facebook の共同創業者 Eduardo Saverin 氏が創業したグローバル VC である B Capital Group は、インドとインドネシアでの投資活動の拡大を計画している中、新たな投資カテゴリとして4億1,500万米ドルのファンドをクローズしたと発表した。「Elevate」と名付けられたこのカテゴリは、B Capital のポートフォリオの中で、業績の良いレイターステージスタートアップにフォローオン資金を提供する。

B Capital にとって今回のファンドは、正式にレイターグロースステージのスタートアップへの投資に特化した最初のファンドであり、アーリーステージから IPO まで、企業のライフサイクル全体をサポートできるようにするというミッションの次のステップとなる。新ファンドの設立により、同社の運用資産(AUM)は19億米ドルに達した。

また、B Capital は1日、中国で正式に事業を開始することを発表した。中国では、ジェネラルパートナーの Daisy Cai(蔡薇)氏が責任者となり、アーリーおよびグロースステージの地元テクノロジー企業に投資するチームを統括する。この新組織は香港を拠点とする。

B Capital は2015年の設立以来、アメリカとアジアにオフィスを開設し、グローバルな業界でデジタル革新を推進する60社以上のアーリーおよびグロースステージの企業に投資している。共同創業者の Raj Ganguly 氏は、発展途上にある中国の B2B テクノロジー市場における機会について言及した。

中国の過去20年が消費者向けインターネットの台頭であったとすれば、次の20年は、ヘルスケア、銀行、保険、工業などの伝統的な産業におけるデジタルトランスフォーメーションの時代になるだろう。

中国の大手企業10社の中で、真に企業規模の技術ソリューションを提供しているのは Huawei(華為)だけだ。エンタープライズ・テクノロジーの次のマーキー・ネームが今まさに開発されているのだから、我々は今が中国に進出するのに適した時期だと考えている。次の Salesforce や Oracle を中国で見つけられるのではないかと期待しているし、すでにそのような可能性を秘めた企業をいくつも視野に入れている。

新たにジェネラルパートナーに就任した Cai 氏は、約10名の投資専門家からなるチームを率いる。彼女は、SoftBank Vision Fund でパートナーを務めた後、B Capital Group に参加した。これまでに、Goldman Sachs や Bakdu Ventures(百度風投)に所属していたことがある。

B Capital の中国チームは、中国の急速なデジタルトランスフォーメーションを促進する、データドリブンでソフトウェア定義型のビジネスへの投資を検討している。また、B Capital には、新興企業の市場参入や商業化を支援し、投資を成功させてきた実績があるため、ヘルスケアも戦略的に重視している。(Cai 氏)

B Capital Group は中国への進出と並行して、インドとインドネシアへの投資を拡大しているが、これは、アジアで最も急速に成長している2つのテクノロジーハブの成長に参加するためだ。

インドネシアでは最近、EC プラットフォーム「Ula」が2,000万米ドル調達したシリーズ A ラウンドで、また個人向け金融プラットフォーム「Payfazz」が5,300万米ドル調達したシリーズ B ラウンドでそれぞれリードインベスターを務めた。

また、インドでは、中小企業向けフィンテック「Khatabook」、物流関連「BlackBuck」、スクーターや自転車のシェアリングを行う「Bounce」、包装資材の B2B マーケットプレイス「Bizongo」など、主要スタートアップを支援している。

【via e27】 @E27co

【原文】

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