東大発・省電力マルチホップ無線通信技術開発のソナス、4.5億円を調達——東大IPC、JR東日本スタートアップ、ANRIらから

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CEATEC 2019 のソナスのブース。「UNISONet」の特徴を示すデモが展示されていた。
Image credit: Sonas

IoT 向け無線通信技術「UNISONet」を開発するソナスは5日、直近のラウンドで約4.5億円を調達したと発表した。ラウンドステージは不明。このラウンドに参加したのは、東京大学協創プラットフォーム開発(東大 IPC)、JR 東日本スタートアップ、ANRI。調達額には金融機関からのデットが含まれる。ANRI は、シードラウンド(実施時期不明)、シリーズ A ラウンド(2018年10月)に続くフォローオン。

ソナスは2015年設立、2017年営業開始の無線通信技術を開発するスタートアップ。メンバーの多くは、先進的なモバイルネットワークやセンサーネットワークを研究する東京大学森川研究室(担当教員は森川博之教授)の出身だ。

マルチホップの無線通信ネットワークは、そのネットワーク構成(トポロジー)からスター型とメッシュ型に大別される。Sigfox、LoRaWAN、Zigbee、BLE(Bluetooth Low Energy)などは、各通信ノードとハブが通信するスター型だが、通信速度の速さと通信範囲の広さはトレードオフの関係にある。一方でメッシュ型の場合、通信環境によってデータの配信経路(ルーティング)が変化するため、ノード間での時刻同期をとったり、省電力設計にしたりするのが難しい。

Image credit: Sonas

ソナスの開発した UNISONet は、スター型とメッシュ型の〝いいとこ取り〟が可能な技術だ。データの同時送信フラッディングと細粒度スケジューリングとを組み合わせることで、高機能で高性能な省電力マルチホップネットワークを実現する。

2019年以降、高精度無線ひずみ計測システムや無線振動計測システムの発売、サブギガ(920MHz 帯)UNISONet「UN Leap」「UN Metro」のサンプル提供、高品質無線振動計測システム「sonas x シリーズ」のサブギガ対応、ワイヤレス稼働監視システムの発売など、ソリューションや導入領域が大きく拡大した。インフラ以外に、工場などでのユースケースが増え、今後はモジュール提供により、デベロッパが開発する他システムに組む込んだ形での提供を目指す。

ソナスでは調達した資金を使って、新製品開発や品質強化、新規事業開発を活発化させ、広告宣伝やパートナー企業開拓のためのマーケティング活動にも投資し、UNISO Netの標準化やグローバルスタンダード化に向け、ビジネス展開を加速させるとしている。