SOP基盤や販促基盤運営のスタディスト、31VENTURESやシンガポールPavilion Capitalなどから18.5億円を調達

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スタディスト代表取締役 鈴木悟史氏
Image credit: Studist

※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから

ビジュアル SOP(標準作業手順書)マネジメントプラットフォーム「Teachme Biz(日本サイトグローバルサイト)」や、販促 PDCA マネジメントプラットフォーム「Hansoku Cloud」を運営するスタディストは19日、直近のラウンドで18億5,000万円を調達したことを明らかにした。

このラウンドに参加したのは、既存投資家の DNX Ventures、日本ベンチャーキャピタル、Salesforce Ventures に加え、三井不動産とグローバル・ブレインが共同で運営する「31VENTURES-グローバル・ブレイン-グロースI事業」、シンガポール政府傘下 Temasek Holdings の PE ファンドである Pavilion Capital、博報堂 DY ベンチャーズ。

スタディストにとって、今回の資金調達は2019年4月のシリーズ C ラウンドに続くものだ。同社は今回のラウンドステージを明らかにしていないが、通算で5回目の外部からの資金調達となる。公開されている限りにおいて、同社の累積調達金額は約32億円。INITIAL は、前回ラウンド時点での時価総額を約68.5億円と推定していた

スタディストは2010年3月に創業。資格・経験や感覚的なノウハウに依存しない職業が約9割との調査結果をもとに、これらが何らかの形で「仕組み化」可能との判断から Teachme Biz の開発に着手、2012年末に正式ローンチした。製造業・小売業・飲食業などに多く利用され、今年3月時点でアカウント数は31.8万件超、登録された SOP 数は52万件超に達した。

昨年11月には、新たなプロダクトラインとして「Hansoku Cloud」をローンチ。このサービスを使うと、小型スーパーやドラッグストアなどチェーン展開する小売業で、本部から店舗への指示内容が一元化できる。新商品の陳列などに関する営業指示を、文字だけに依存しないわかりやすい説明で指示されるため店舗の負担が軽減され、店舗実現率(依頼事項が実際に店頭での具現化される率)が向上する。

これまで SaaS としてのサービス提供に特化したスタディストだが、昨年8月から大手企業を中心に累計12社で PoC 展開している Teachme Biz の導入コンサルティングサービスを今後強化する。コンサルティングは労働集約的な事業になることが多いが、スタディストではすでに SaaS 事業が確立していることから、SaaS への流入ユーザを増やす効果が期待される。

今回新たに資金調達した投資家のうち三井不動産とは、同社グループや同社のオフィスやショッピングモールに入居する企業向けに Teachme Biz を紹介し、彼らの生産性向上に寄与したい考えだ。

また、スタディストはかねてからタイを中心とする東南アジアに進出しており、この地域での Teachme Biz 導入企業は概ね70社に達している。Pavilion Capital を投資家に迎えたことで、同社や親会社の Temasek Holdings の投資先を中心に、スタディストはタイ、マレーシア、香港、ベトナムなどで Teachme Biz のさらなる顧客獲得を強化したい考えただ。

さらに、スタディストでは今年6月、Hansoku Cloud をベースにした新サービスをメーカー向けにローンチする予定。詳細は明らかになっていないが、メーカーが新商品を直接小売店に紹介し、店頭をマーケティングツールとして利用できる仕組みではないかと考えられる。博報堂のクリエイティブ部門はメーカー各社と強い繋がりがあるため、今回、同社傘下のファンドから資金調達を受けた。