
Image credit: oVice
バーチャル空間「oVice(オヴィス)」を開発・提供する oVice は11日、プレシリーズ A ラウンドで1.5億円を調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、One Capital、MIRAISE、DG ベンチャーズ。One Capital と MIRAISE は、同社が2020年12月に実施したシードラウンド(1億円を調達)に続くフォローオン。また、oVice は Open Network Lab のシードアクセラレータプログラム第21期に採択されており、DG ベンチャーズからの出資はこれを受けてのものだ。
oVice は2020年2月、韓国出身でオーストラリア育ちの連続起業家 Sae Hyung Jung(정세형)氏により設立(設立時の社名は Nimaru Technology)。Jung 氏が2020年チュニジアに出張中、新型コロナウイルスの感染拡大でロックダウンに巻き込まれ、しばらくリモートワークを行わざるを得なくなった。そこでぶつかった仲間とのコミュニケーションの壁を打破すべく、「リモートワーク中でも仲間と簡単に話せる方法」として開発されたのが oVice だ。
現在、日本企業の90%はテレワークを導入しているが、Slack、Teams、Zoom といったツールで社員同士がやりとしていても、そのうちの75%はコミュニケーションが不足していると答えている。その背景には、会議、商談、営業報告といった目的意識のあるコミュニケーションは従来ツールを使って実施できているものの、リアルでの立ち話、喫煙所での会話、世間話に相当する偶発的なコミュニケーションをオンラインでは体験として提供しにくいからだ。
「oVice」はリアルのような空間をオンライン上に開設し偶発的なコミュニケーションを支援。ユーザはこの空間を動き回ることができ、誰かに近づくとその人の声が大きく聞こえ、遠ざかると聞こえなくなる体験を得られる。面白い話が聞こえたら飛び入り参加することもでき、周りに聞かれたくない話は個室に移動し会話を続けたりすることも可能。2021年4月末現在、約600社の企業で使われており、これまでに約3,800回のオンラインイベントが oVice 上で開催されている。
同社では今回調達した資金を使って、日本でのさらなる利用獲得や認知度向上だけでなく、ポストコロナにおいてオフィス出社とテレワークをミックスさせたハイブリッド勤務においても快適に使える技術開発や、サービスの拡張性を高めるためのサードパーティー連携を行うとしている。
via PR TIMES
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