医療介護DXのドクターメイト、農林中金らから1.8億円を調達——介護施設向け遠隔医療相談・オンコール事業を加速

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ドクターメイト経営陣の皆さん。右から2人目が代表取締役で医師の青柳直樹氏。
Image credit: Doctor Mate

介護施設に医療相談や夜間オンコール代行を提供するドクターメイトは20日、農林中金(農林中央金庫)イノベーションファンド(GP:グローバル・ブレイン、LP:農林中金)らから1.8億円を調達したと発表した。調達金額には、みずほ銀行と商工中金からのデットファイナンスが含まれる。ラウンドステージは明らかにされていない。

ドクターメイトは、医師の青柳直樹氏が2017年12月に創業。介護施設への医療相談や夜間オンコールの代行サービスを提供している。介護施設には医師が常駐してないことも多く、また、夜間・休日においては当直の担当者のみで看護師なども不在のことが多い。介護施設の入居者の体調が急変した場合など、介護士が手薄な体制の中、医療従事者への確認や現場対応が求められることになる。

ドクターメイトでは、医師による遠隔でのアドバイスや相談対応サービスを提供。介護士など介護施設の担当者が24時間いつでも相談することができる。介護施設では救急車を呼ぶべきかどうかの判断に悩む局面もあるだろうが、そのような場合でも医師のアドバイスが仰げる上、救急搬送先の医師への情報連携ができるため、体制が手薄な際は搬送時の付き添いなどを省略できるという。

ドクターメイト医療相談を利用する看護師(さわやかながれやま館・千葉県流山市)
Image credit: Doctor Mate

ドクターメイトを使うことで、介護施設の入居者の QoL はもとより、精神的ストレスに苛まれがちな介護士らの職場環境の改善につながり、ひいては慢性的な人材難に苦しむ介護業界において、施設にとっては職員の新規採用や退職者抑制にもつながる。これまでに国内33都道府県、160を超える介護施設に導入されていて、Web セミナーには900名以上の関係者が参加するなど注目を集める。

同社では今回調達した資金を使って、新規領域の拡大(病院連携・自治体連携)、医療介護 DX のための新規プロダクト開発、開発エンジニアメンバーの採用を強化する。JA(農協)を傘下に持つ農林中金は、今回の出資を通じて、全国にある JA の病院などとドクターメイトが連携できる機会を提供する可能性がある。