メール・カレンダー・電話帳版StripeーーAPIを束ねる「Nylas」の可能性/GB Tech Trend

1.2億ドルの大型調達を果たした「Nylas」。Image Credit: Nylas。

本稿は独立系ベンチャーキャピタル、グローバル・ブレインが運営するサイトGB Universe掲載された記事からの転載

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今週の注目テックトレンド

決済APIサービス「Stripe」の登場後、APIを使った開発トレンドが起きました。

今回紹介する「Nylas」もそのトレンドに乗ったサービスの1つです。メール・カレンダー・電話帳APIおよび各種サービスと連携可能な開発プラットフォームで、今回、1億2,000万ドルの調達を実施しました。毎日12億ものAPIリクエストを処理しているとのことです。

従来、開発者が複数のAPIを連携させ、自社サービスに接続させるのに多大な開発コストを費やしていたました。Nylasが解決するのはまさにここです。数行のコードを入力するだけでメール・カレンダー・電話帳など、仕事に必須の複数ツールサービスを分析・各種サービスと連携させます。

たとえば開発者がユーザーのメールアカウントと接続する際、それがMicrosoft ExchangeなのかGmailなのかを気にすることなく、各メールプラットフォームから該当メール情報を抽出することが可能です。Microsoftであろうが、Googleであろうが、アカウントをシームレスに連携させることができるのです。

また、Nylasが提供するSalesforceプラグインを活用すれば、担当者のメールデータを集約してSaleforce上でリード管理することもできます。同様に開発者はGitHub、Slack、Evernote、Trello、Todoist向けの統合プラグインを構築できます。このように、メールやカレンダー・電話帳サービスと関係サービスをワンクリックで全て統合できるようになりました。

さて、今後Nylasの動きとして、オフィス空間との連携が考えられます。たとえば2019年5月に2,000万ドルの調達を果たした「Robin Powered」の存在が挙げられるでしょう。

同社は従業員のGmailやOutlookに接続して会議室や(大企業にある)オープンスペースの利用状況を分析し、ミーティングのダブりなどが起きないように自動的にスケジュール提案などをしてくれます。

こうしたオフィス空間の最適化に今後、使われるのがNylasのようなツールだと考えます。従業員・外部営業先間のメール内容を分析することでオフィス環境を最大限活用するニーズは、Robin Poweredを見ていると顕在化していると言えるでしょう。

プラットフォームをうまく活用したオフィス生産サービスも誕生するかもしれません。

今週(6月15日〜6月21日)の主要ニュース

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