SYNQA、自社サイトでのNFT運営を簡単実現できるAPI&SDK「Opn.Mint」をβローンチ

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「Opn.Mint」
Image credit: Opn

東南アジアに拠点を置くフィンテック企業 SYNQA(旧 Omise Holdings)は、同社子会社の OPN が「Opn.Mint」をβローンチしたことを明らかにした。Opn.Mint では、ユーザが構築した自社サイトに API や SDK を組み込むことで簡単に NFT を販売することができる。

OpenSea のユニコーンクラブ入りAnimoca Brands の年内 IPO、Dapper Labs が運営する「CryptoKitties」や「NBA TopShot」の人気ぶりが象徴するように、NFT 市場は急成長している。SYNQA では Omise Payment や 旧 OMG.Network などブロックチェーン開発に従事してきた経緯から、NFT 環境構築に関する要望が多く寄せられ、Opn.Mint の構築に至ったという。

SYNQA は2015年に創業(その前身となる決済プラットフォームとしての「Omise」は、 CEO の長谷川潤氏と COO の Ezra Don Harinsut 氏によって2014年に事業を開始)。2017年に Ethereum と連動する仮想通貨とスケーリングネットワーク「OmiseGO(略称:OMG、後に OMG Network)」を発表、この事業は昨年12月、香港拠点の仮想通貨店頭取引企業 Genesis Block の投資部門 Genesis Block Ventures(GBV)により買収された(買収額は非開示)。Genesis Block と OMG Network は、分散型金融(DeFi)セクター向けの「レンディングとトレーディングのプラットフォーム」を構築する計画中としている。

OMG Network の売却に先立ち、SYNQA は事業子会社として OPN を昨年3月に設立。以降、企業が自社アプリに e ウォレット機能を簡単に追加できるソリューション、ブロックチェーンを活用した ID 管理システム、カストディサービスなどを開発してきた。昨年末には、トヨタファイナンシャルサービスと「TOYOTA Wallet」のプラットフォーム構築で連携強化したことを明らかにしていた。Opn.Mint は、OPN が開発するブロックチェーン関連サービスの中の新プロダクトの一つで、SYNQA および OPN では他社の事業買収などを足掛かりとして、Opn.Mint 以外にも複数のブロックチェーン関連サービスを開発中とみられる。

Opn.Mint では、Stripe や決済ネットワークとしての OMG(当時)でも特徴の一つとされた Restful API を NFT 分野に採用しており、ユーザは訪問中の web サイトを離脱することなく NFT を購入可能で、この仕組みの実現に必要なバックエンドは OPN が提供する。Blockchain agnostic (マルチチェーン)に対応しており、NFT で一般的な Ethereum のみならず、さまざまなブロックチェーンに対してデプロイができる。「White-label NFT」と呼ばれるこの分野には、国内では Mint、海外では NiftyKit をはじめ数多くのプレーヤーが存在している。

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