フードデリバリ「Chompy」、飲食店が自前モバイルアプリを容易に始められる新サービスをβローンチ

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公開されているイテウォンボウルズのモバイルアプリ。アプリ開発元は Chompy となっている。
Image credit: Masaru Ikeda

フードデリバリサービス「Chompy(チョンピー)」を運営する Chompy は26日、オンラインで記者会見を開催し、飲食店のモバイルアプリを代行で開発・提供する新サービス飲食店のモバイルアプリを代行で開発・提供する新サービスをβローンチすることを明らかにした。北海道スープカレー Suage、ototo DELI、bricolage bread.co、イテウォンボウルズ、ゴーゴーカレー、GRIT TODAY の6ブランドのアプリがすでに配信されており、約50以上のブランドでこの仕組みの導入が決定されているという。

Chompy は6月に7.8億円の調達を発表、創業2周年を迎えた同社は「第二の創業期」と位置づけ、新しい事業形態を生み出す可能性を示唆していた。新サービスは導入した飲食ブランド向けにホワイトラベルで提供されるが、従来から提供しているポータル型の Chompy も今後並行して提供する。e コマースにおいて、時代の変遷と共に店舗がモールに入居する形から、Shopify / STORES / BASE などツールで独自店舗に移行した流れを、飲食 e コマースの業界で加速し、その主プレーヤーを目指す意図があるようだ。

Chompy から自前アプリを既に配信しているブランド
Image credit: Chompy

記者会見に登壇した Chompy 創業者で代表取締役の大見周平氏は、飲食店、特にチェーン大手ではなく零細飲食店こそ、リピーターを獲得することが重要であると指摘。しかし、既存のフードデリバリプラットフォームでは、それを使うブランド(店舗)にとっては毎回新規に顧客を獲得する流れとなり、プラットフォームに対して支払う手数料が高く利益を圧迫、またブランドは顧客の情報を得ることができず CRM や個別マーケティングもできない。

飲食ブランドが自社アプリを持てればこれらの問題は解決できるが、社内にエンジニアがいない中小のブランドや、一定コストがかかるアプリ開発を外部委託できない零細個店にとっては難しい選択肢だった。新サービスでは月額料金や固定費なしで Chompy が飲食店自前アプリの開発を行うことで導入のハードルを下げる。アプリ上での決済を含め、イートイン、テイクアウト、デリバリに対応し、ブランドがお客の情報も直接管理できる仕様だ。Chompy はブランドとのレベニューシェアのみで収益を得る。

Image credit: Chompy

ブランドは、イートイン、テイクアウト、デリバリのうち、顧客に提供するサービスの選択肢も選ぶことができる。デリバリについては Chompy のデリバリネットワークを使って届けてもらうことも可能だし、店舗自らの要員が配達(出前)を希望する場合にはそのような運用も対応可能だという。手数料率は決済手数料を含め、イートイン、テイクアウトで一桁%台、デリバリでも30%以上とされる一般的なフードデリバリサービスよりもかなり低い手数料率に設定されている。同社では東京・渋谷周辺からサービスを拡大させていく計画だ。

日本では、多くのフードデリバリサービスが参入する中、彼らは通信キャリアやテック大手から大規模な資金を調達し、それらを集中的にマーケティングに投下して戦う消耗戦の様相を見せ始めている。フードデリバリでは後発である Chompy は当初から、個店重視で特徴的なオペレーションを考案するなど、大手との戦いには一線を画すモデルの開発に注力してきた。ノーコードのサービスとまでは行かないが、飲食ブランドが手軽に自前アプリを入手できる選択肢を得た点では、飲食 e コマース版 Shopify とも見れる。

飲食には限定しないが、店舗が初期コストゼロで導入できる顧客エンゲージメント支援アプリ(各店舗にとってはミニアプリ的な使い方になる)を開発、先日全国展開を発表したトイポが記憶に新しい。最近ではまた、異なる複数のフードデリバリプラットフォームを使う飲食店のバックエンドオペレーションを一本化する SaaS「Orderly」が資金調達を発表した

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