
<ピックアップ> Fertility startup kegg scores another $3 million in seed funding
重要なポイント:妊活のためのデバイスを販売するスタートアップ kegg は2021年9月1日、300万米ドルのシード資金調達を発表した。Crescent Ridge Partnersがリードし、SOSV、Texas Halo Fund、Althea Capital Fund、Ad Astra Ventures、Viento Ventures、その他のエンジェル投資家が参加した。
- 同社は1年前に150万米ドルを調達しており、今回の調達で同社の調達総額は450万ドルに達した。
詳細:keggは2017年、アメリカ・サンフランシスコで Kristina Cahojova 氏により創業。創業のきっかけは、自身が妊活を行っていた際に医師から「おりもの(子宮頸管粘液)を観察しなさい」と昔ながらのやり方を提案されたことだったと語っている。自身の経験から心理的負担をできるだけ軽減した、正確な測定を模索する中で、kegg の開発に至った。
- kegg は小さな卵型のデバイスと、デバイスに対応したスマートフォンアプリを提供する。ユーザは自身の子宮頸管粘液(おりもの)をデバイスで分析することで、自分の妊娠可能な時期を把握する。検査時間は約2分。
- 検査結果はスマートフォンのアプリで確認でき、月経周期をグラフで確認したり、メモを記録することもできる。
- 同社は今回の資金調達により、更年期や産後の症状や性感染症の分野でのサービスを拡充する予定。また、共同研究や試験の拡大にも活用される予定という。

背景:近年デジタルヘルスの市場において、不妊治療に関するサービスが台頭しはじめている。2018年にはイギリスの Concepta Diagnostics が、妊娠を望む女性用の自宅でのホルモン検査システムを展開し、さらにアメリカの Mira は、FDA(米国食品医薬品局)認可の家で使える妊活デバイスの提供を開始した。2021年3月には、アメリカの Proov の家庭用排卵検査キットが FDA に認可された。
一方で Rock Health の2020年8月のレポートによると、2011年以降の米国のデジタルヘルス関連の資金調達案件のうち、フェムテックは3%しか占めていなかった。
執筆:平理沙子(Risako Taira)/編集:池田 将
via Mobile HealthTech News
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