郵便物受取のクラウド化「atena(アテナ)」運営、プレシリーズAで1億円を調達——千葉道場、Coralから

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「atena」
Image credit: N Technologies

郵便物受取の代行や管理をクラウド化するサービス「atena(アテナ)」を運営する N-Technologies(N)は13日、プレシリーズ A ラウンドで約1億円を調達したことを明らかにした。このラウンドは千葉道場ファンドがリードインベスターを務め、Coral Capital が参加した。Coral Capital は前回シードラウンドに続くフォローオン。今回ラウンドを受けて、N の累積調達額は約1億3,000万円に達した。

N は昨年6月の創業。atena では、代理受取された郵便物が差出人名や装丁がわかるよう表面がスキャンされ、atena のダッシュボードに登録される。登録されると、Slack や Microsoft Teams でユーザに通知されるので、ユーザはダッシュボード上から個々の郵便物が必要なものかどうか表面写真を見て判断。自身の受取住所に実物転送してもらうか、中身を開けてスキャンしてもらうか、廃棄してもらうかを選ぶことができる。

N は atena のユーザ数を公表していないが、テレワークの高まりから需要が拡大。2021年5月には、郵便物取扱数が直近半年の約6倍に増加したという(2020年5月〜11月と、2020年11月〜2021年5月との、atena がデジタル化した郵便物数の比較)。オートメーションラボの受取請求書自動処理クラウド「sweeep」に加え、LayerX の「請求書 AI クラウド「LayerX INVOICE」とも協業。電子インボイス推進協議会に入会するなど、郵便物受取→請求書読取→振込自動化を一気通貫で提供する狙いがあるようだ。

創業者で代表取締役の白髭直樹氏によれば、この1年間で Zapier 連携なども追加したそうで、例えば、毎月の郵便物受取一覧を Google Spreadsheet に書き出すような処理も自動化できるようになった。実物転送や開封してのスキャンなど、依頼からアクションまでの時間も短縮され、企業内で担当者によって操作可能な内容を設定できる権限機能も拡大した。元々は BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)のサービスだが、郵便物が持つデータをトリガーにした事業の広がりも考えられるという。

これまでは、プロダクトを作り込むことと組織体制を強化することに注力して聞いた。一定のお客様のニーズには答えられるようになったと考えている。オペレーションの強化、プロダクトの磨き込み、セキュリティの強化はある程度できたのかな、と。

ここからは、テストマーケティングに積極的に臨んでいきたい。例えば、電子契約のサービスなどに比べ、郵便物受取クラウドの認知度はまだ低い。郵便のための出社作業を、atena を使えば DX できるんだということを多くの人に知ってもらいたい。(白髭氏)

atena のメインターゲットは大企業からスタートアップまで多くの郵便物が届く企業であるが、最近は、弁護士や社会保険労務士など書類のやりとりが多い士業からの問い合わせも増えているとか。法律的な制約から全てのケースで atena にスイッチするようにはいかないとのことだったが、コロナ禍もテレワークがある程度常態化することを考えれば、法律の改正なども含め、社会に適合した環境づくりへの取り組みが必要だろう。

N ではマーケティングに加え、事業拡大のため人材採用も強化する計画だ。

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