メタバースの3iが2.6億円、3D顕微鏡のTomocubeが20億円調達など——韓国スタートアップシーン週間振り返り(9月20日~9月24日)

本稿は、韓国のスタートアップメディア「Startup Recipe(스타트업 레시피)」の発表する週刊ニュースを元に、韓国のスタートアップシーンの動向や資金調達のトレンドを振り返ります。

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9月20日~9月24日に公開された韓国スタートアップの調達のうち、調達金額を開示したのは5件で、資金総額は712億ウォン(約67.1億円)に達した。

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主なスタートアップ投資

  • メタバース技術企業 3i(쓰리아이)が280億ウォン(約2.6億円)を調達。2016年に設立された映像プラットフォームで、スマートフォン撮影補助装置「Pivo(피보)」とアプリを連携したプラットフォームビジネスに注力。過去3年の平均成長率400%以上を記録しており、今回の調達で新製品の開発とメタバースプラットフォームの事業拡大を計画。
  • 体外診断企業 Tomocube(토모큐브)が212億ウォン(約20億円)を調達。前処理無しで細胞をリアルタイムに観察することができる 3D ホログラフィック顕微鏡技術の商業化に成功。調達した資金は、現在開発中の医療用体外診断機器、臨床と新製品の開発に活用する予定。

トレンド分析

拡大するインドのスタートアップエコシステム …… VC が注目する理由は?

世界2位スタートアップ市場インドに記録的な投資が集まっている。Pitchbook によると、今年、インドのスタートアップに235億米ドルが投資されたが、これは過去2年間の投資額の2倍を超える数値だ。資金が集中したことで、インドのユニコーンは今年、史上最速で増え続けている。また昨年、コロナ禍にもかかわらず、インドに3.9兆円を超える海外からの資本が流入したことがわかった。

インドを代表するユニコーンには e コマースの Flipkart、教育企業の Buju’s、配車サービスの Ola、フィンテックスタートアップの Zeta、フードデリバリの Zomato と Swiggy、ホテルスタートアップの Oyo などがある。今年は、オンライン教育スタートアップの Upgrad、貨物輸送スタートアップの Blackbuck、デジタル薬局の API Holdings、ソーシャルコマースの MeeSHo などがユニコーンとなった。ブルーカラー労働者の求人求職プラットフォーム「Apna」は、最近の調達ラウンドでアメリカ VC の Tiger Global がリードし、インドで最速のユニコーンとなった。

Tiger Global は、インドでのユニコーン誕生に最も大きな貢献をしている投資会社でもある。Flipkart を最初の投資として、2010年からインド市場への投資をしている。Flipkart は、インド最大の e コマース企業に成長し、現在の時価総額は376億コメドルだ。この他にもソフトバンクやシンガポール政府系ファンド Temasek がインドのスタートアップ投資に力を注いできた。ソフトバンクはホテルスタートアップ Oyo、Swiggy、Zeta、Unacademy などに投資し、インド市場への早期参入から得られる投資成果に期待している。Zomato は7月に120億米ドルで上場、また、Oyo もまもなくインドの株式市場に上場する予定だ。フィンテックスタートアップの Paytm や Mobikwik も上場を計画している。

韓国の投資会社もインドスタートアップを注視している。Mirae Asset Group(미래에셋그룹)は1月、最大7,500万米ドル規模のインドのアーリースタートアップ専用ファンドを組成、シードからシリーズ A ラウンドのインドスタートアップに投資する。Mirae Asset は Naver(네이버)と10億米ドル規模のアジア成長ファンドを運営しており、過去2年間にわたり、インドで活発に活動してZomato や Ola に投資した。最近上場したゲーム会社 Krafton(크래프톤)もインド市場の成長性に注目し、インド最大のウェブ小説プラットフォーム「Pratilipi」に4,500万米ドルを投資した。

インドのスタートアップに投資会社が集まる理由は、インドが世界人口2位で中間層が拡大しているという点と、まだスマートフォンの普及率が低く、今後の成長の可能性が高いという理由からだ。中国と同様に成功する可能性が高いプラットフォームスタートアップが大規模ユーザを迅速に確保できることも利点だ。インドのスタートアップが急速に成長し、企業価値を高く認められて IPO などの成果を出しているという点も、投資家の関心を集めた要因だ。これらに加え、インド政府が海外資金誘致のために規制を緩和しており、投資家にとって有利な環境が用意されており、最近の中国の企業の規制強化により、投資会社が中国ではなくインド市場に目を向けたのも、インドのエコシステム活性化に寄与している。

【via StartupRecipe】 @startuprecipe2

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