スタートアップ向けクレカ発行のBrex、3億米ドルを調達しデカコーンに

SHARE:
Image credit: Brex

<ピックアップ> Brex just signed a term sheet for $300M at a $12.3B valuation

匿名の情報源が TechCrunch に確認したところによると、フィンテックスタートアップの Brex は、Greenoaks がリードインベスターを務め、既存投資家が参加した3億ドルの資金調達ラウンドのタームシートに署名したという。情報筋によると、サンフランシスコを拠点とする同社は、今年の売上高が前年の2倍になると予想されていることから、そのビジネスの勢いに投資家が感銘を受け、123億米ドルの時価総額評価を獲得した。時価総額100億米ドルを超えたスタートアップの呼称であるデカコーンとなったことを意味する。

このスタートアップに投資していた投資家は、Kleiner Perkins Growth、YC Continuity Fund、Ribbit Capital、IVP、DST Globalのほか、Peter ThielやMax Levchin などだ。今年4月に Tiger Global がリードインベスターを務めたシリーズ D ラウンドで4億2,500万米ドルを調達した際には、同社の得た時価総額評価は74億米ドルだった。この半年で、時価総額が約70%向上したことになる。今回ラウンドを受けての累積調達額は10億米ドル。

Brex は、共に20代の Pedro Franceschi 氏と Henrique Dubugras 氏により、2017年に設立された。同社は今年初め、ユタ州ドレイパーに設置する産業銀行「BREX Bank」の設立に向けて、連邦預金保険公社(FDIC)とユタ州金融機関局(UDFI)に銀行免許を申請した。この申請は後に撤回され、変更後に再提出された。8月には、コマースプラットフォーム向けユニバーサル API を開発する Weav を5,000万米ドルで買収していた。

これより前、Brex の最大の競合と見られる Ramp は今年3月、シリーズ C ラウンドで3億米ドルを調達した際、39億米ドルの時価総額が確認された。この際には、ソフトウェアの年間契約などの高額商品の購入時に、平均27.3%のコスト削減を実現する「Negotiation-as-a-Service」プラットフォームを提供する Buyer を買収したことが明らかになっている。また、法人旅行の予約と管理を支援する TripActions は、今年初めの1億5,500万ドルを受け、50億米ドルの時価総額をつけている。

<関連記事>

via TechCrunch

Members

BRIDGEの会員制度「Members」に登録いただくと無料で会員限定の記事が毎月10本までお読みいただけます。また、有料の「Members Plus」の方は記事が全て読めるほか、BRIDGE HOT 100などのコンテンツや会員限定のオンラインイベントにご参加いただけます。
無料で登録する