決済大手Stripe、インドの取引照合・突合スタートアップReckoを買収へ

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Image credit: Stripe, Recko

決済大手 Stripe は、インドのバンガロールに本社を置き、リコンサイル業務を専門とする Recko を買収する計画を発表した。買収の条件は公表されていない。

リコンサイル業務とは、内部の会計記録と外部の銀行取引明細書を比較し、すべてが一致しているか、矛盾がないかを確認する簿記の一種だ。取引数の少ない小規模な企業であれば、リコンサイル業務は非常に簡単なプロセスだが、企業が成長し、複数の通貨、チャージバック、返金などを扱うようになると、事態は急速に複雑化する。

Stripe の CPO(最高製品責任者)Will Gaybrick 氏は、プレスリリースで次のように述べている。

リコンサイル業務は、企業の成長に伴って偏頭痛にまで発展するような、軽い頭痛の種ではあってはならない。簡単で高度に自動化されたプロセスであるべきだ。

決済を自動化

2017年に設立された Recko は、eコマースプラットフォームやマーケットプレイス、デジタル決済ゲートウェイ、物流企業、会計・企業資源計画(ERP)ソフトウェア、ペイアウトプロセッサーなどの中間に位置し、トランザクションの照合から収益報告までの全照合プロセスを自動化する。

7月に Stripe が Recko への出資を検討しているとの複数の報道があったが、Stripe はすでに Recko との連携を実現していることから、このニュースは必然的なものだった。

時価総額が950億米ドル超に達したサンフランシスコを拠点とする Stripe は、2022年の株式公開に向けて、自社の機能を強化するだけでなく、Flipkart 傘下のファッション E コマース企業 Myntra など、知名度の高い顧客を有するインドで、有益なテクノロジーや e コマース市場への参入を目指している。Stripe は今年初め、インドの規制に対応するため、インドに拠点を置く同社の顧客のために、データホスティングインフラを現地サーバに移行した

Recko は、4年前の設立以来、外部から約700万米ドルの資金を調達してきた。今後は、Stripe の課金請求収益認識を含む統合製品群の一部として提供されることになるが、Stripeは、Recko が引き続き単独製品として提供されることを確認している。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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