
Webサイトやアプリなどの製品・サービスの分析を提供するサービスの Mixpanel は、シリーズ C ラウンドで2億米ドルを調達し、同社の時価総額が10億5,000万米ドルになったと発表した。
これにより、Mixpanel はユニコーン(評価額が10億ドルを超えるスタートアップ)となった。今回の資金調達は、企業がユーザエクスペリエンスを測定するために使用するアナリティクスが爆発的に成長している時期に行われた。新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、より多くの企業がビジネスをデジタルチャネルに頼ることを余儀なくされており、カスタマエクスペリエンスが成功の鍵となっている。
Mixpanel の背景にある考え方は、製品チームが、ユーザが通る経路や機能を特定できるというものだ。この製品は、企業がユーザを維持し、コンバージョンを向上させることを目指している。
<関連記事>
UX 開発を推進するための資金調達
今回の投資は、Bain Capital Tech Opportunities がリードし、Mixpanel が製品開発を加速させることを目的としているとのことだ。
デジタル製品は、私たちの生活のあり方を改革している。ラストワンマイルのデリバリからフィンテック、現代のメディアビジネスに至るまで、我々は爆発的なイノベーションを目の当たりにしている。(Mixpanel の CEO Amir Movafaghi 氏)
プロダクトアナリティクス市場のリーダーになる
Research and Markets によると、製品アナリティクス分野は成長の一途をたどっており、研究者らは、世界のアナリティクス市場の規模が2027年までに297億米ドルに達し、年率20%で増加すると予想している。この市場の他の主要プレーヤーには、Amplitude、Heap、Pendo、ImpactProduct などがある。
複雑な設定を管理できるデータサイエンティスト向けに設計された Amplitude のようなツールとは対照的に、MixPanel は早くから、技術者ではないユーザでも運用上のインサイトを得られるように設計された、シンプルでユーザーフレンドリーなソリューションを提供してきた。
同時に、Mixpanel は、プッシュ通知などの機能を持たない Heap のようなツールや、クローズドなエコシステム統合を実現しようとする他の製品との差別化を図っている。
Movafaghi 氏によると、企業は、市場全体の技術スタックを提供しようとする一枚岩のプラットフォームにはサインオンしたくないそうだ。互いに連携した best of breed(マルチベンダによる最適製品を組み合わせ)のプレーヤーは、より多くの価値をより迅速に提供することができ、Mixpanel は製品分析ツールとして選ばれることを目指していると、Movafaghi 氏は述べている。
Mixpanel には答えがある
Mixpanel は現在、ユーザが Web サイトやアプリをどのように利用しているかについて、毎月7,000万件の製品に関する質問に回答しているという。この数字は、新型コロナウイルスの感染拡大が始まってから大幅に増加しており、2020年の初めから週間アクティブユーザ数は72%増加し、月間登録者数は前年比で57%増加している。
Mixpanel のソリューションはダッシュボード型で、ユーザはグラフやチャートを使って製品の使用状況を分析することができる。このグラフやチャートでは、行動の傾向が詳細に示され、ユーザが最もアクティブな日や、どのような種類のコンテンツが最も高いユーザ維持率をもたらすか、平均注文額などが強調される。
Mixpanel は、Snowflake、Twilio Segment、mParticle、Fivetran、Census、Hightouch、RudderStack、Iterable、OneSignal など、90以上のサードパーティベンダーとの連携機能を提供している。
【via VentureBeat】 @VentureBeat
BRIDGE Members
BRIDGEでは会員制度の「Members」を運営しています。登録いただくと会員限定の記事が毎月3本まで読めるほか、Discordの招待リンクをお送りしています。登録は無料で、有料会員の方は会員限定記事が全て読めるようになります(初回登録時1週間無料)。- 会員限定記事・毎月3本
- コミュニティDiscord招待