シェア買い「KAUCHE(カウシェ)」、デライトVとSBIから8.1億円を調達——辞めた社員にもSO行使できる制度導入へ

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左から:南場智子氏(デライト・ベンチャーズ マネージングパートナー)、深谷哲史氏(取締役 CTO)、門奈剣平氏(代表取締役 CEO)、前本航太氏(取締役 COO)、田中正人氏(SBI インベストメント 投資部部長)
Image credit: Kauche

<4日10時15分更新> 社員数を訂正。

友人などと共同購入するソーシャルコマース「KAUCHE(カウシェ)」を展開するカウシェは4日、直近のラウンドで8.1億円を調達したと発表した。デライト・ベンチャーズと SBI インベストメントが参加したこのラウンドは、昨年11月に実施した1.8億円の調達に続くものだ。同社では一定のマーケットフィット完了を確信し、資金をエンジニア、マーケッター、バイヤーの拡充に充てる計画だ。

カウシェの創業は2020年4月(当時の社名は、X Asia)。Loco Partners の2人目の社員として参加した門奈剣平氏(代表取締役 CEO)、メルペイの立ち上げに関わった深谷哲史氏(取締役 CTO)、門奈氏と同じくLoco Partners で成長を支えた前本航太氏(取締役COO)を中心に、約20人約10人のメンバーでチームが構成されている。

カウシェは、友人や家族・知人などと一緒に購入する「シェア買い」をすることで、最大で7割引きの特典が受けられるソーシャルコマースアプリだ。シェア買いを一緒にする相手は、知り合いでも見ず知らずの相手でも誰でも構わない。コミュニケーションしながら一緒に購入する呼びかけをシェアすることから、店舗にとっては PR 効果が見込めるのが特徴だ。

カウシェのアプリは、この1年間で累計30万回ダウンロードされ、特に20代後半から40代後半の女性から人気を集める。取扱商品は食品を中心に約7,000点用意されていて、毎日、市場で掘り出し物を購入する体験をデジタルで楽しんでいるユーザが多いという。同社は具体的な取扱高を明らかにはしてないが、前年同月比で20倍にまで成長したという。

Image credit: Kauche

スタートアップにとって優秀な人材の調達が困難を極める中、同社では今年3月から「KAUCHE de WORK(カウシェ・デ・ワーク)」というユニークな人事制度を開設している。一般的に、企業では昇給や将来に向けたキャリア開発を念頭にしたジョブローテーションは正社員にのみ提供しているケースが多いが、カウシェでは副業で業務に携わるメンバーも適用対象とすることにした。

また、同社では来年から、ストックオプション(SO)を全ての社員に対して付与し、一定期間業務に従事した社員は退社後も SO を行使できる制度を導入することを明らかにした。門奈氏は取材に対し、「ライフステージの変化に応じて、人が入ってきたり辞めていったりすることは当然のことで、むしろ、何かしらリスクを取って入ってきてくれたことに報いたい」と考え、この仕組みを導入することにしたと語った。

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今回出資に参加したデライト・ベンチャーズは、代表の南場智子氏が人材の流動性を高めることこそが、起業率を高め、経済を発展させることに寄与すると語っている。生株以外の選択肢として、退社後に行使できる可能性のある SO を付与できるようにすることで、事業立ち上げが得意な人材、事業拡大が得意な人材などが、それぞれ、事業ステージに合わせて集まれる環境を作ることができる。

アメリカでは、退社後も前勤務先の SO を持ち出せる制度を導入しているスタートアップが増えており、EquityBee のようにセカンダリ市場で SO を売買できるような仕組みを作ろうとする動きさえある。スタートアップの資本政策管理を支援する「Carta」は今年2月、セカンダリ取引のためのマーケットプレイス「CartaX」をローンチしている

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