福岡発、学校弁当モバイル注文の「PECOFREE」が6,100万円をシード調達——RKB毎日、テノ.HD、Sun*らから

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「PECOFREE」
Image credit: Pecofree

福岡を拠点に、スマホで選べるスクールランチの予約注文サービス「PECOFREE(ペコフリー)」を展開する PECOFREE は15日、シードラウンドで約6,100万円を調達したことを明らかにした。このラウンドには、RKB 毎日放送、テノ.ホールディングス(東証:7037)、Sun Asterisk(東証:4053)が参加した。金額には後述の NCB ベンチャーキャピタルからの調達を含む。

PECOFREE は、福岡の弁当製造会社はたなかの取締役部長だった川浪達雄氏により2021年4月に創業。また昨年、事業を DX(デジタルトランスフォーメーション)支援にピボットした大分のイジゲン(イジゲンの組織改変により、イジゲングループが踏襲)との共同創業でもある。はたなかは最大1日約25,000食の給食弁当製造を手掛けているが、収益性向上やフードロス解消を念頭に、はたなかの資産を使った DX サービスとして PECOFREE が生まれた。

PECOFREE のお弁当
Image credit: Pecofree

PECOFREE は、学校で食べる食事をスマートフォンで予約注文できるサービスだ。学校単位の導入決定から開始でき、生徒が食べたいランチを前日までに LINE ミニアプリで予約注文すると、当日、学校に設置された受取・返却 BOX に弁当が配送される。価格は1食あたり450円(税込)で、保護者がチャージしたポイントから支払われる。

福岡の主要エリアにおいては、はたなかとの業務提携により弁当を製造・配送。また、茨城県では障がい者就労支援事業所施設「いいはたらくば トポス」の「弁当屋トポス」が弁当を製造・配送している。高校、中学校、小学校(学童施設)、大学、専門学校、幼稚園などが対象施設だが、これまでに導入済・検討中を合わせると100校ほどに導入が期待されるという。

PECOFREE をオーダーするための LINE ミニアプリ
Image credit: Pecofree

PECOFREE では今回調達した資金を使って、システム開発やサービス認知拡大のためのマーケティング強化、人材採用の拡充を図るとしている。PECOFREE は今年3月、西日本フィナンシャルホールディングス(東証:7189)のビジネスプランコンテスト「OPEN INNOVATION HUB 2020」で最優秀賞を受賞し、西日本シティ銀行の NCB ベンチャーキャピタルから非公開額を調達している。

世界には昼食や弁当を学校にデリバリするスタートアップが多くある。頭角を表しているものでは、バージニア州シャーロットの Yay Lunch、マサチューセッツ州ボストンの Smart Lunches、UAE(アラブ首長国連邦)・アブダビの Slices、ニュージーランドの Eat My Lunch、インド・バンガロールの MonkeyBox など。いずれも栄養バランスの取れた食事提供を謳ったものが多い。

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