NFTゲーム「Axie Infinity」の爆発とハリウッド・モデル(6)

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Above: Axie Infinity lets you convert game rewards to real money.
Image Credit: Yield Guild Games

(前回からのつづき)伝統的なゲーム会社の中にもその脅威を認識しているところがある。先週、ValveはRustのメーカーに対して、同社の巨大なデジタル配信プラットフォームであるSteamにNFTゲーム会社を一切認めないと伝えた。

ゲーム開発会社はNFTによるマネタイズとWeb 3の恩恵を受けている。Axie Infinityの開発会社であるSky Mavisを考えてみよう。このゲームのデイリーユーザー数は200万人だが、このゲームはアプリストアにはない。iOSでもAndroidにもない。ウェブ上で公開されている。それでも何百万人ものユーザーがいて、たくさんの収益があり、たくさんの人が取引でお金を稼いでいる。それでいてまだ完璧には程遠い状況なのだ。さらに言えばアプリストアに30%を支払う必要もない。代わりにその資金をゲームに再投資することができるし、彼らはそうしている。

4月の時点で、Axie Infinityのデイリーアクティブユーザーは3,000人だった。中間業者を排除した後も、独自の方法で注目を集めており、ゲームで生み出された富の多くをプレイヤーたちと共有する余裕がある。Axieは各取引のわずか4.25%を取るだけだ。

このようにしてAxie Infinityは社会的な動きの一部となっている。Axieの経済における所有権とアクセス性は、社会を覆し、経済的に実行可能なデジタル国家を生み出している、とZirlin氏は考えている。

Axieは最大のNFTゲームエコシステムに成長し、世界中のプレイヤーを集めており、8月には200万人以上のデイリーアクティブユーザーがプラットフォームにログインした。Axie Infinityは、すでに1日の取引額が3,300万ドルに達し、総取引額は20億ドルを超えている。また、アプリストアに登録されていなくても、Axie InfinityはTwitchでストリーミングされているゲームのトップ60に入っているとZirlin氏は指摘する。従業員60人の会社としては悪くない。

その上、ゲーム開発者のSky MavisはAxie Infinityの20%しか所有していない。AXSトークンを所有している人がゲームを所有しており、その中にはSky Mavis、プレイヤー、そしてそのガバナンストークンを購入した投資家が含まれている。これらの関係者は、Axie Infinityの運営方法について発言権を持っている。

Dizon氏は、ゲーム開発者自身がフィアット(米ドル)とトークンの組み合わせで報酬を得ているプロジェクトを他にも知っていると話していた。そのトークンによって、ゲームに関わる発言権が与えられているのだ。これは一種の共産主義だ。トークンはゲームが非常に価値のあるものになれば、その報酬に参加することができるからだ。素晴らしいゲームを作れば、トークンは非常に価値のあるものとなり、労働者はその報酬を得ることができる。

ハリウッドモデル

この構造を模倣したモデルが実はハリウッドにある。

映画をつくるためにスペシャリストたちが集まるとき、彼らは会社を作っているわけではない。集められたスペシャリストたちは、プロジェクトに参加した後、散り散りになる。組合として報酬を受け取り、動いているのだ。今回のブロックチェーンプロジェクトの場合では、彼らはトークンの形で収益の一部を得ることもできる。

ハリウッドではゲーム会社のように「パクり」や「未払い残業代」などの問題はない。ゲーム業界で働く人たちが一緒にプロジェクトに取り組めば、アップサイドを得ることができ、また高い報酬を得られる新しいプロジェクトに移ることができる機動力もある。ブロックチェーンゲームの構造はゲーム開発者がプロジェクトに参加し、活動の一部となってさらに簡単に他へ移籍もできる。従来型のゲーム会社がプロジェクトを買いたいと言ってきたとしても、オーナーたちには「ふざけんな 」と言って跳ね除けることもできるのだ。

Dizon氏によると、ゲームプロジェクトは今も続々と結成されているという話だった。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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