
インドネシアの魚やエビの養殖業者向けのデジタル協同組合「eFishery」は、Temasek、ソフトバンク・ビジョン・ファンド2、Sequoia Capital India の共同リードにより、シリーズ C ラウンドで9,000万米ドルの調達を完了した。既存投資家の Northstar Group、Go-Ventures、Aqua-Spark、Wavemaker Partners もこのラウンドに参加した。
eFishery は今回の資金を、プラットフォームのスケールアップ、デジタル製品の強化、インドや中国など養殖業上位10カ国をターゲットとした地域展開に充てる予定だ。3年から5年の間に100万の養殖業者を獲得することを目指す。
eFishery 共同創業者兼 CEO である Gibran Huzaifah 氏は次のように述べている。
今回の資金調達により、特にエンジニアリングや製品開発の人材を積極的に採用することができるようになる。今年は1,000人の新入社員を採用することを目標としている。
バンドンを拠点とするeFishery社は、従来の養殖方法に代わる技術を提供し、魚やエビの養殖業者の成果を向上させることを目指していっる。養殖業者に、技術、飼料、資金、市場へのアクセスを提供するエンドツーエンドのプラットフォームを提供。2013年の設立以来、同社は数千のスマートフィーダーを配備し、インドネシアの24州で3万以上の養殖業者にサービスを提供しているという。
eFishery の最新製品には、eFarm とアプリの「eFisheryKu」がある。eFarm は、養殖業者にエビの養殖に関する包括的でわかりやすい情報を提供するオンライン・プラットフォームで、eFisheryKuは、養殖業者が餌などの養殖用品を競争力のある価格で購入できる統合プラットフォームだ。
また、養殖業者と金融機関を直接結ぶ「eFund」を通じて、融資の申し込みも可能だ。eFund の主要コンポーネントは Kabayan(後払い)である。現在までに7,000人以上の養殖業者がこのサービスを利用し、融資の承認総額は2,800万米ドルを超えている。
2020年8月のシリーズ B ラウンドの資金調達以来、eFishery の従業員数は3倍に増え、現在900人以上が在籍している。今回の資金調達より前、eFishery は2015年にプレシリーズ A ラウンド、2018年末に400万米ドルのシリーズ A ラウンドで資金を調達している。
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