フェムテックがニッチからエッセンシャルになるには?——2021年のフェムテック業界を振り返って

Image credit: Dane Wetton via Unsplash

<ピックアップ> How Femtech Moves From Niche To Essential

重要なポイント:Crunchbase のデータによると、2021年はフェムテックにとって特別な年であり、この分野の世界での資金調達額が初めて12億米ドルの大台を超えた。

  • しかし、本記事の著者によるとフェムテックは依然として過小評価されており、提供するサービスも十分に活用されているとは言い難い状況であるという。

詳細:具体的な2021年のフェムテックの調達案件としては、2021年8月の Maven Clinic の1億1,000万米ドル調達や、9月の Elvie の9,700万米ドル、同じく9月の Flo Health の5,000万米ドル調達などが挙げられる。

  • フェムテック分野におけるカテゴリごとの資金調達については、過去5年間は妊娠および育児の分野が最大シェアを占めていたものの、2021年は主要セグメントが以下のようになるなど異なる傾向を示した。
    • プライマリーケアおよび予防医療(6億6,800万米ドル)
    • 妊娠・産後・子育て(3億1,600万米ドル)
    • 不妊治療(2億2,000万米ドル)
  • また、更年期にかかわる分野も2019年から2021年にかけて資金調達が倍増している。
  • 本記事の著者によると、上記のシェアの変化はフェムテックの認識をニッチからエッセンシャルに変えるための重要なシフトであるという。その理由は下記のとおり。

すべての女性が妊娠や不妊治療のサービスを利用する必要性はないですし、そうしたサービスは利用する人も人生の中で数回しか利用しません。逆に、プライマリーケアは誰もが必要とし得るもので、更年期に関わるサービスもそのライフステージに達したすべての女性の生活の質を向上させることができる、関係人口の多いものです。

背景:アメリカ労働省の2017年のデータによると、女性はヘルスケアに関する意思決定の80%を担っており、家族の健康増進のために主治医と予防医療について話し合うことも少なくないという。

  • 一方で、世界の医学研究費のうち、女性の健康のために費やされているのはわずか4%にすぎないというデータもある。
  • さらに女性は男性に比べ、遠隔医療やウェアラブルデバイスでのトラッキングといったデジタルヘルスサービスの導入が進んでいないという。理由の一つとして、それらのツールの大半が、女性のニーズや行動、健康の優先順位に合わせて設計されていないことが考えられる。

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執筆:平理沙子(Risako Taira)/編集:池田 将

via  Crunchbase

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