トロント発、AIの力で不妊治療の成功率向上を目指すFuture Fertility

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<ピックアップ> Future Fertility secuers $7.6 million cad for AI-Powered in Vitro Fertilization

重要なポイント:体外受精(IVF)などの不妊治療の成功率を高めるための AI ソリューションを開発する Future Fertility は1月6日、シリーズ A ラウンドでの約760万カナダドル(約7億円)の資金調達を発表した。今回の投資は M Ventures がリードし、Whitecap Venture Partners が参画した。

詳細:Future Fertilityは、国際的に有名な生殖内分泌学者として活躍するDan Nayot 博士によって2017年にカナダ・トロントで共同設立された。同社のミッションは、AI を利用して体外受精などの不妊治療の成果を向上させ、患者の経済的負担や精神的ストレスを軽減することという。

  • 同社によると、妊娠を成立させるために最も重要な要素である成熟卵の生殖能力を評価するために、胚培養士が使用する標準的な視覚的評価ツールは現在のところ存在しない。しかし、同社が開発する AI ソリューション「Violet」は、目には見えないヒトの卵子の特徴を検出し、受精と胚(胚盤胞)発生の可能性を予測することができるという。本製品はすでに一部の体外受精クリニックで使用されている。
  • 同社の共同設立者兼最高医学責任者である Noyot 博士は、今回の資金調達に際し次のようにコメントしている。

有効な卵子スコアリングシステムの構築は、不妊治療分野における大きな課題でしたが、今回 AI によってそれが可能になりました。私は患者中心主義に情熱を注いでいますが、Future Fertility が治療と患者の負担のギャップを埋めることで、私のような医師がよりよい治療をできるようになることを非常に誇りに思っています。

  • 今回調達した資金は、Violet の改良と新しい AI ソリューションの展開に向けた研究開発(R&D)に活用される予定。また同社は現在12人の従業員を抱えているが、年末までに従業員数を倍増させることも目標としている。

背景:同社のプレスリリースによると、体外受精は1回の治療につき平均2万米ドルという高額な費用がかかる一方、すべての年齢層でわずか30%以下の成功率といった課題を抱えている。

  • 日本においても同様に体外受精の経済的負担は大きなものとなっている。2021年3月に厚生労働省が発表した「不妊治療の実態に関する調査研究」によると、体外受精にかかる費用は1回当たり平均で約50万円だった。

執筆:平理沙子(Risako Taira)/編集:池田 将

via  Betakit

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