
Image credit: IntegriCulture
低コスト細胞培養技術「CulNet System」を開発するインテグリカルチャーは20日、シリーズ A’(ダッシュ)ラウンドで7.8億円を調達したと発表した。これは、同社にとって、2018年5月に実施したシードラウンド(3億円を調達)、2020年6月に実施したシリーズ A ラウンド(8億円を調達)に続くものだ。今回の調達を受けて、累計資金調達額は約19億円に達した。
このラウンドに参加したのは、
- リアルテックファンド
- Future Food Fund
- Beyond Next Ventures
- 食の未来ファンド(kemuri ventures)
- りそなキャピタル
- Plan・Do・See
- 山口キャピタル
- SuMi TRUST イノベーションファンド(三井住友信託銀行の CVC)
- いよぎんキャピタル
- AgFunder
- VU Venture Partners ほか1社
なお、リアルテックファンド、Beyond Next Ventures、AgFunder、VU Venture Partners はシリーズ A ラウンドに続くフォローオンでの参加。また、リアルテックファンド 、Beyond Next Ventures はシードラウンドにも参加していた。
インテグリカルチャーは CulNet System をバイオ領域の新たなプラットフォームとし、動物細胞で構成される食品、皮革をはじめ、さまざまな分野で活用されるプロダクトを開発している。このプラットフォームは、汎用性の高い細胞培養プラットフォーム技術で、動物体内の細胞間相互作用を模した環境を擬似的に構築する。
インテグリカルチャーは近年、食品会社や細胞農業スタートアップを中心に、受託研究や共同研究パートナーを拡大している。シンガポールのエビ培養肉スタートアップ Shiok Meats と共同研究の開始を発表したのは記憶に新しい。2021年には「CulNet コンソーシアム」を12事業体で設立、細胞培養上清液を用いた化粧品原料の原料販売・OEM 事業を開始した。
同社では今回調達した資金を、CulNet Systemのスケールアップと、これを用いた細胞農業生産プラットフォーム構築に向けた研究開発、培養フォアグラ製品上市や化粧品原料などの事業化資金に充当するとしている。また、2022年後半以降には施設拡大を目的としたシリーズ B ラウンドを予定している。培養フォアグラは、月産8kg/機の量産化を年内に実現する計画だ。
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via PR TIMES
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