JCBがマレーシアで初のスタートアップ投資、フィンテック企業Soft Spaceに500万米ドルを出資

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Image credit: JCB, Soft Space

マレーシアの Fintech as a Service 企業 Soft Space は、日本の国際決済ブランドである JCB と戦略的提携を締結したと発表した。その一環として、JCB は Soft Space に500万米ドルを出資している。この提携により、クアラルンプールに本社を置く Soft Space のビジネスモデル、技術、規制に関するノウハウと、JCB の世界的な認知度、膨大な提携関係、ブランドリーチを活用することができる。今回の出資は Soft Space の資金調達の第一弾であり、今後、他の出資も予定されている。

JCB は、日本最大級の決済システムを保有・運営し、全世界で約3,700万社の加盟店、約1億4,000万人のカード会員をサポートしている。今後は、アジア、特に東南アジアでの強みを生かし、同ブランドをグローバルに展開していく予定だ。そのために、JCB は東南アジアを戦略的な事業強化地域と位置づけている。昨年6月にシンガポールに「ASEAN事業創造部」を設立し、同地域でのビジネスチャンスを探っている。

今回の提携は、JCBの 加盟店網の拡大、カード発行ソリューションの確立、顧客マーケティングソリューションの提供など、両者のシナジーを発揮することも目的としている。その他の協業分野としては、加盟店受付の強化、MaaS(Mobility as a Service)、トランジット、ペイメントゲートウェイ、CaaS(Card as a Service)、ホワイトラベルサービス、API プラットフォームサービス、技術サポートサービスなどがある。

JCB にとってマレーシアで最初の投資先となったことで、我々は、日本と東南アジアの間の決済を強化し、国境が再び開かれたときに両地域に利益をもたらす金融ソリューションの開発を軌道に乗せることができると確信している。この両地域間の架け橋は、将来的に世界の他の地域へ進出するためのロードマップにもなる。(Soft Space の CEO Joel Tay 氏)

2012年に設立された Soft Space は、複雑な金融インフラを簡素化し、ビジネスの成長を拡大するための付加価値を創造することを目的としている。10カ国で30以上の金融機関が同社の決済ソリューションを採用しており、 Soft Space は MDEC(マレーシア・デジタルエコノミー公社)のプログラム「Global Acceleration and Innovation Network(GAIN)」の支援を受け、2012年には MIDA(マレーシア投資開発庁)の国内投資戦略ファンドによる資金援助を受けている。

【via e27】 @E27co

【原文】

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