
シンガポールに拠点を置く共有型マイクロモビリティスタートアップ Beam は、プライベートエクイティ企業 Affirma Capital がリードしたシリーズ B ラウンドで9300万米ドルを調達した。Sequoia India、Hana Ventures、ICT Capital、EDBI、AC Ventures、RTP Global、Momentum Venture Capital も参加した。
Beam は調達した資金をもとに、日本、インドネシア、フィリピン、ベトナム、トルコに進出する予定だ。また、同社の車両に e-moped を導入する予定だ。第5世代の新型 e スクーター「Beam Saturn」は、12インチのホイール(平均的な e スクーターより20%大きい)と油圧式サスペンションを備え、スムーズな走行が可能だ。また、バッテリは交換可能で、航続距離110kmを実現するのに十分な容量を備えている。
新しい資金の一部は、歩行者を保護するための最先端の安全技術導入、都市空間におけるゾーニングや駐車に関する自治体の管理強化、ライダーによる自動車の安全な利用の推進に充てられる予定だ。
Beam は、Alan Jiang 氏(CEO)と Deb Gangopadhyay 氏(CTO)により設立された。Jiang 氏は以前、中国のバイクシェア運営会社「Ofo(小黄車)」のアジア太平洋事業を率いた(2018年に閉鎖)。また、中国、マレーシア、インドネシア、ベトナムなど、アジア全域での Uber の立ち上げに重要な役割を果たした。Gangopadhyay 氏は、シリコンバレーで SaaS テックスタートアップを成功させた経験を持つ。
Beam は、新型コロナウイルス感染拡大による移動制限を経験しながらも、2020年のローンチ以来、収益を15倍に伸ばしたとしている。Beam は、オーストラリア、ニュージーランド、韓国、タイ、マレーシアで事業展開している。
Gangopadhyay 氏は、次のように述べている。
我々は、安全性、都市のゾーニングコントロール、ライダーの行動管理、持続可能性において大きな進歩をもたらす MARS 技術を備えた第5世代 e スクーター「Beam Saturn」を都市に持ち込む。また、歩行者のリスクを軽減するイノベーションとして、歩行者を瞬時に正確に検知して衝突を防ぐ AI カメラ搭載の「Beam Pedestrian Shield」を作った。また、歩道を検知して車速を下げたり、完全自動で乗車できないようにしたりすることも可能だ。
2020年6月、Beam は Sequoia India と Hana Ventures がリードし、アジア太平洋地域の匿名投資家複数が参加したシリーズ A ラウンドで2,600万米ドルを調達した。その2年前には、Sequoia India、Founders Fund、ZhenFund、Class 5 Global がリードしたシードラウンドで640万米ドルの調達を発表している。
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