プライバシーと広告、その影響:Metaのキーマンに聞く「2022年のゲーム市場」(2)

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Gamers are increasingly diverse.

IDFAというハードル

(前回からのつづき)Kelley氏は2021年に広告主の状況に「大規模な変化」があったと述べている。それは、AppleがIDFA(Identifier for Advertisers)という新しいアプローチで、ターゲット広告よりもプライバシーを優先し、ユーザーがトラッキングされることを簡単にオプトアウトできるようにしたためだ。このためゲーム業界では2021年に「波乱の展開」が見られたと指摘していた。

総ダウンロード数では、ハイパーカジュアルゲームが前年比で少し落ち込み、それがIDFAによるユーザー獲得への影響なのか、あるいはプレイヤーがより没入感のあるゲーム体験の領域へ移行したのかは分からない。彼はこの点についてこう続けた。

「iOS 14とApp Tracking Transparency(ATT)が人々のマーケティング活動に及ぼす影響については誰も予測がついていません。ゲーム業界は、データの使用方法とあらゆるものの測定方法において他の業界よりも18カ月ほど先行していると言われています。つまり、私たちが慣れ親しんできたデータのいくつかを取り去るということは、多くの人にとって乗り越えなければならない重大な変化になる、というわけです」。

しかしこの先、支配的なモバイルプラットフォームから離れる動きがあるかもしれない。それでもAppleは、アプリストアの外におけるサードパーティー取引に対してロイヤリティを課すとしている。同氏は「AppleやGoogleだけでなく、Samsungもアプリストアに投資しており、アプリストアの断片化が進んでいる状況です」と指摘した。

IDFAは、ゲーマーに対するマーケティングの多様化を余儀なくさせた。広告主(この場合はゲーム会社)は、何がプレイヤーのプレイ意欲をかき立てるのか、どうすれば彼らとつながりを持てるのか、何を伝えればいいのか、より深く考えなければならない。広告主はメディアチャンネルを変えなければならず、パフォーマンスをよりよく測定するために社内にチームを作っている。

「企業は、この新しい世界で成功する方法を見出そうと実に積極的に取り組んでいます。人々はまだアプリをダウンロードし、ゲームをプレイし、ゲーム内でお金を払っているわけですから」(Kelley氏)。

IDFAの変更と戦うのではなく、企業はユーザーのプライバシーに対する欲求を尊重し、アプローチを進化させなければならない。これはゲームだけでなく、eコマース、ハイテク、テレコミュニケーション、金融サービスなど、あらゆる分野で起こっていることだ。ユーザーに関する具体的な知見が減少する一方、集約されたデータが多くなっているのだ。

Facebook Gamingは、開発者向けのプレイプラットフォーム、クリエイター向けのライブストリーミングプラットフォーム、広告主向けのディスカバリーエンジンを提供するとKelley氏は言う。その目的は、好きなゲームの周りで人々をつなげることだ。Facebookはモバイルネイティブとインスタントクラウドプラットフォーム上でシームレスなソーシャルプレイを可能にするクロスプレイ機能を追加している。多様性と包括性に関するFacebook IQレポートは、今月末に発表される予定だ。

「私はデータと考察を民主化し、コミュニティに対して提供する作業を本当に誇りに思っています。今後数カ月の間に、さらに多くのコンテンツが発表される予定です」(Kelley氏)。

(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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