半導体設計のSEMIFIVE、クラウドMSPのMegazone、共に125億円調達など——韓国スタートアップシーン週間振り返り(2月14日~2月18日)

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本稿は、韓国のスタートアップメディア「Startup Recipe(스타트업 레시피)」の発表する週刊ニュースを元に、韓国のスタートアップシーンの動向や資金調達のトレンドを振り返ります。

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2月14日~2月18日に公開された韓国スタートアップの調達のうち、調達金額を開示したのは21件で、資金総額は4,254億ウォン(約410億円)に達した。

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主なスタートアップ投資

  • 半導体設計プラットフォーム「Semi Five(세미파이브)」が1,300億ウォン(約125億円)を調達した。SEMI FIVE の設計プラットフォームは半導体開発コスト・期間を半分以下に減らすことができると評価。Furiosa AI、Rebellions など国内 AI 半導体スタートアップが Semi Five プラットフォームベースで開発されている。
  • Megazone Cloud(메가존클라우드)が KT から1,300億ウォン(約125億円)を調達した。KT とのパートナーシップを強化し、クラウドインフラサービス、クラウドプラットフォーム、ソリューションサービスの分野でビジネス協力を進める。
  • キャリア採用プラットフォーム「OpenKnowl(오픈놀)」がプレ IPO で206億ウォン(約20億円)を調達した。調達した資金で、就職準備生が2週間インターン体験ができるミニインターンプラットフォーム高度化 AI 活用技術の開発や、買収合併に活用する予定。今年上半期の KOSDAQ 上場のための技術性評価申請を計画している。
  • 誘電体分析企業 Cipherome(싸이퍼롬)が195億ウォン(約19億円)投資誘致。遺伝子ビッグデータにパーソナライズされた誘電体分析サービスを使用して、新薬開発効率を最大化することを目標に掲げる。国内外6カ所で臨床実験を進行している。
  • 非対面注文決済ソリューション「PassOrder(패스오더)」を運営する PayTa Lab(패이타랩)がシリーズ B ラウンドで121億ウォン(約12億円)を調達した。自営業者がアプリで注文し、店舗で飲み物を受け取ることができるソリューション。
  • コーディング教育の Team Sparta(팀스파르타)が130億ウォン(約12億円)を調達した。ソフトウェア人材に成長できるサービス提供。調達した資金を使って、人材採用、コミュニティプラットフォームを構築する計画だ。
  • 3D デザインソースオープンプラットフォーム「ACON 3D」を運営する Carpen Street(카펜스트리트)が100億ウォン(約9.6億円)を調達。コンテンツ作成に必要なソースを簡単に検索してダウンロード可能。世界中のユーザ向けの正式サービスを開始する準備ができている。

トレンド分析

クリプトファンドを増やす世界の VC

世界のベンチャーキャピタルがクリプトファンドを増やしている。先週はシリコンバレーの有名ベンチャーキャピタルである Sequoia Capital が5~6億ドル規模のクリプトファンドを組成した。仮想通貨や暗号プロジェクト投資に特化したファンドだ。Seuoia は昨年、10年満期の伝統的なファンド構造から脱皮すると宣言し、仮想通貨分野の投資を拡大できる登録投資顧問の役割を担うと明らかにした。今回組成されたファンドは Sequoia のサブファンドの一つとして運営され、流動性トークンとデジタル資産に投資に重点を置く予定だそうだ。Seuqoia は昨年投資の20%をブロックチェーンスタートアップやファイルコインなど仮想通貨分野で満たすほど、関連投資に積極的な歩みを見せている。最近では、ブロックチェーンネットワーク「Polygon」に4億5,000万ドルを投資した。

これまでブロックチェーン投資で独自のポジションを取っていたのは Andreessen Horowitz(a16z)だった。昨年、22億米ドルの仮想通貨ファンドを発足し、最も活発に投資を展開している。同社はすでに22億米ドルのファンドの大部分を使い果たしているという。今年1月には最大45億米ドル規模の新規クリプトファンドを組成する計画を明らかにし、3月中にファンドの組成を完了する計画だ。また、ベンチャーキャピタルの Paradigm は昨年11月、25億米ドルのクリプトファンドを披露し、世界で最大のクリプトファンドを運営している。

投資会社の世界大手がますますクリプト市場に飛び込んでいる姿は、彼らが暗号資産投資を通じて爆発的な財政的収益を得たことを端的に示している。クリプトファンドは昨年、デジタル資産価格が上昇して最高値を更新した。Pitchbook のデータによると、2021年にクリプト投資に集まったグローバル調達金額はは300億米ドルに達し、グローバルベンチャーキャピタルは107億米ドル規模のクリプトファンドを組成し、2020年には52億米ドルに比べて2倍近い増加を示した。

実際、現在の仮想通貨市場の雰囲気は良くない。ロシアとウクライナの葛藤が脅威要因として作用し、ビットコイン価格が停滞していて、インフレ懸念とともに3月には最悪の月を迎えることもあり得るという展望も出ている。このような状況でも、Sequoia をはじめとするヘッジファンドなど金融大手は、クリプトへのアクセシビリティを高めており、グローバルプライベート投資ファンド KRR、ソフトバンク、Tiger Global など世界の主要投資会社がブロックチェーン企業やプロジェクトに投資を増やしており、市場は引き続き活性化と見られる。

韓国でもブロックチェーン分野の投資は急激に増加している。Startup Recipe のデータによると、ブロックチェーン分野の投資は2020年367億ウォン(約35.4億円)から2021年3,283億ウォン(約317億円)へと、10倍近い成長を果たした。ブロックチェーン特化ベンチャーキャピタル Hashed のリードでなされた投資が最も多いことが分かった。

しかし、韓国ではベンチャーキャピタルが直接仮想通貨に投資することができず、市場拡大が難しい状況だ。規制によって世界市場で主要プレイヤーになる機会を逃したという話も出てきた。規制が解放され、仮想通貨に直接投資できる環境が設けられるかはまだ未知数だが、昨年 Web3、メタバース、NFT などにより関連スタートアップへの関心が爆発的に増加し、大企業、ベンチャーキャピタルなどがブロックチェーン特化投資ファンドを設け、投資に積極的に取り組んでおり、関連市場は成長し続けることが予想される。

【via StartupRecipe】 @startuprecipe2

【原文】

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