中国で教育産業規制後初、社会人教育プラットフォーム「Fenbi(粉筆)」が香港でIPOへ

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Image credit: Fenbi (粉筆)

中国メディア Sina Tech(新浪科技)によると、成人学習者向けの中国のエドテックプラットフォーム「Fenbi (粉筆)」は2月28日、香港で IPO を申請した。

重要視すべき理由:かつて活況を呈していたこの業界は、小中高までの生徒(K-12)を対象としたカリキュラムの個人指導サービスに対する一連の規制当局の取り締まりに見舞われた昨年7月以来、Fenbi の上場は中国のエドテック業界初の IPO となる。

  • Fenbi は、社会人向けにオンラインとオフラインの試験対策サービスや、職業訓練を提供している。公務員試験、教員資格証明書、大学院入試など、各種試験対策のコース提供に力を入れている。

詳細情報:Fenbi は香港で株式公開する予定であると述べたが、その規模は明らかにしなかった。Bloomberg は28日、Fenbi が約3億米ドルを調達する可能性があると報じた。China International Capital(中国国際資本公司)、シティバンク、BofA 証券が上場のの共同スポンサーを務める。

  • 調達した資金は、講座の開発、生徒募集の強化、技術力やデジタルインフラの向上などに使われる予定だという。
  • Fenbi の2021年1~9月の売上高は26億人民元(約475億円)に達し、前年同期比80%増となった。しかし、Fenbi の売上高が拡大する一方で、純損失も拡大し、2020年の3億6,200万人民元(約66.2億円)から2021年の9カ月間で7億8,200万人民元(約143億円)へとほぼ倍増した。
  • Fenbi の月間平均アクティブユーザ数は、2020年の470万人から2021年には650万人と前年比38%増加し、2020年の62%増から鈍化した。創業以来、有料ユーザは2021年12月に4,530万人に達している。
  • 2015年に設立され、現在は中国の31の省、自治区、市町村の260都市で事業を展開している。
  • Fenbi の CEO  Zhang Xiaolong(張小龍)氏は、「WeChat(微信)の父」して知られる Tencent(騰訊)の副社長と同姓同名で、35%の株式を保有している。Tencent が14%、その他に IDG、Matrix Partners(経緯中国)、Hillhouse Capital(高瓴資本)などが株主として名を連ねている。

背景:Fenbi は、オンライン家庭教師アプリ「Yuanfudao(猿輔導)」を開発したチームが、より収益性の高い K-12 セグメントに注力することを決定する前に起業した事業がルーツだ

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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