関西電力とWILLER、モビリティ事業で業務提携

本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」掲載された記事からの転載

関西電力と WILLER は、次世代モビリティの企画開発・実施について、業務提携したことを明らかにした。エネルギーとモビリティを組み合わせたビジネスを検討する関西電力と、移動サービスに IT マーケティングシステムを導入してきた同社が手を組むことで、人口減少や少子高齢化など変化する社会にフィットした、持続可能な移動サービスの創出・普及と脱炭素社会の実現に取り組む。

関西電力は、再生可能エネルギーやワイヤレス充電など、電力需要の少ない時間帯の充電や最適化マネジメントのシステムを開発している。また、WILLER は、エリア回遊型移動サービスである「mobi」を展開しており、このサービスに利用する車両については、カーボンニュートラルの達成に向け電動化を検討している。関西電力は昨年、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した「脱炭素社会実現に向けた省エネルギー技術の研究開発・社会実装促進プログラム」に、電力システム開発のダイヘン、スマートシティ事業を推進する大林組ら、「電気自動車の走行中給電システムに関する技術開発」を提案し採択された。今般の事業には、同プロジェクトのフィードバックも活用されると見られる。

mobi は、地元の交通事業者などが運行する自動車を毎月定額サブスクで利用できるサービスで、近距離移動向けに、アプリで呼び出すオンデマンド形式で提供される。現在、東京都渋谷区と豊島区、名古屋市千種区、京都府京丹後市、シンガポールのオーチャード周辺、ベトナム・ハノイなどで事業を展開している。また21年12月、WILLER と KDDI は合弁会社「Community Mobility株式会社」の設立と、今後mobi を共同で提供すると発表した。

ファーストステップとして、AIオンデマンド交通サービスmobiにより誰もが自由に移動できる社会を目指しており、今後はEV化やエネルギーマネジメントなどの可能性を検討し、カーボンニュートラルを実現していけたらと考えており、関西電力様との協業によって前進していけることを楽しみにしております。(WILLER MaaS BU Mobility Service Div. マネージャー 池あい子氏)

WILLER様は、地域社会の課題や街のカーボンニュートラルをモビリティ事業を通じて解決することを目指して「mobi」のサービスを展開しておられます。

当社も同じく、エネルギー事業を通じて、カーボンニュートラルを進めようとしておりますので、同じベクトルのもと、お互い協力し合うことで、より良いサービスが開発すべく検討を重ね、今年2月に次世代モビリティ事業で業務提携を行うことを正式に発表いたしました。

これからはモビリティとエネルギーを掛け合わせた新しいサービスを開発し、持続可能な移動サービスの創出・普及およびゼロカーボン社会の実現に貢献してまいりたいと考えています。(関西電力 ソリューション本部 開発部門 eモビリティ事業グループ 部長 道満正徳氏)

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