
<ピックアップ> SimpleHealth scoops up fellow contraceptive care company Emme
重要なポイント:経口避妊薬を遠隔で処方・配達する SimpleHealth は、スマートピルケースを開発・販売する Emme を買収したことを2月16日に発表した。買収金額は非公開となっている。
詳細:Emme は2017年にアメリカ・サンフランシスコで設立。2020年8月にスマートピルケースと連動アプリを発売した。同社が開発するピルケースは、ユーザーのピルの服薬状況をトラッキングし、服薬を忘れている場合はリマインダーを送るように設計されたセンサーが搭載され、ピルの飲み忘れを防ぐ仕組みとなっている。アプリでは、生理の症状や月経周期を記録することができる。
- さらに2021年6月には「EmmeRx」と名付られけた、避妊に特化した処方箋配達・遠隔医療サービスを発表していた。
- SimpleHealth は2015年にアメリカ・ニューヨークで設立され、ピルを遠隔で処方・配達するサービスを提供する。ユーザーはオンラインで問診票に記入し、医師が確認すると、ピルが顧客の自宅に発送される仕組みとなっている。
- SimpleHealth は今回の買収により、同社のピルの配達と遠隔医療サービスの拡大が期待されると述べている。またこの買収により、Emme のスマートピルケースとアプリが SimpleHealth の現在のサービスに統合される。
- Emme の共同設立者兼 CEO Amanda French 氏は、今回の買収に際し次のようにコメントしている。
私たちはアメリカで年間100万件に近い計画外妊娠の原因とされるピルの飲み忘れを減らすため、スマートバースコントロールシステムを作りました。SimpleHealth と私たちは、医療へのアクセスや革新に対する高いコミットメントとリプロダクティブ・ヘルス(編注:性や子どもを産むことについて、身体的・精神的・社会的に本人の意思が尊重されること)の向上に対する意識が共通しており、SimpleHealth は私たちが提供するサービスを拡大する際のパートナーとして最適な企業です。
背景:リプロダクティブ・ヘルスについてはアメリカでここ10年来の話題となっている。米国産科婦人科学会(ACOG)のデータによると、アメリカの妊娠の49%は意図的でないものという。また同団体の報告によると、アメリカにおける意図しない妊娠は、2008年に125億米ドルの政府支出をもたらした。
- 2022年2月のフェムテック領域の M&A 案件は、1日に発表された KindbodyとVinos Fertility Institute、9日の Thirty MadisonとNurx に引き続き3件目となった。
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via MobiHealthNews
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