車載ソフトEcarx(億咖通)が米SPAC上場か、フィットネス「Keep」が香港上場へ——中国スタートアップシーン週間振り返り(2月28日~3月4日)

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中国の人気フィットネスアプリ「Keep」
Image credit: Keep

本稿は、Technode(動点科技)が、2月28日〜3月4日に配信した「News Feed」記事の中から主要ニュースを翻訳したものです。

物流サービス企業 CMST Smart Logistics(中儲南京智慧物流科技)、シリーズ D ラウンドで138億円を調達

中国のサプライチェーンサービス CMST Smart Logistics(中儲南京智慧物流科技)がシリーズ D ラウンドで7億6,100万人民元(約138.4億円)を調達したと、中国メディア「36Kr(36気)」が報じた。支配株主の中国政府が支援する CMST(中國物資儲運集団)が1億3,000万人民元(約23.6億円)を出資し、残りの6億3,100万人民元(114.8億円)の大半は政府系出身の新たな戦略的投資家5社から拠出された。2014年に設立された CSMT Smart Logistics は、22,000社以上の顧客にインテリジェントなサプライチェーンと物流サービスを提供し、2021年には売上高が300億人民元(約5,460億円)に達するという。36気

NFT・メタバーススタートアップ Bigverse(大元宇宙)、シリーズAで1.8億円超を調達

中国の NFT スタートアップ Bigverse(大元宇宙)は、CapitalNuts(堅果資本)がリードしたシリーズ A ラウンドをクローズし、1000万元(約1.8億円)を超える資金を調達したと発表した。2021年に設立された杭州拠点の Bigverse は、メタバースサービスと NFT に注力している。同社は昨年、NFT のアートプラットフォームを立ち上げ、すぐに30万人以上の登録ユーザを獲得した。同社の公式サイトによると、同プラットフォームでの取引総額はすでに2,200万人民元(約4億円)を超えたという。36気

Geely(吉利)とBaidu(百度)の自動車技術スタートアップEcarx(億咖通)、米国でSPAC上場を検討

Geely(吉利)と Baidu(百度)が支援する車載ソフトウェアシステムサプライヤー Ecarx(億咖通)は、アメリカ上場の特別目的買収会社(SPAC)との合併を検討していると、Bloomberg が関係者の話として2日に報じた。同社はまた、中国企業による海外上場の監督を強化するために12月に導入された新しい規則に従って、潜在的な取引の承認について中国の規制当局に働きかける予定であると関係者は述べている。Ecarx は、Geely 会長 Li Shufu(李書福)氏が共同設立し、2020年後半に Baidu がリードしたシリーズ A ラウンドで1億9,400万ドルを調達した。Bloomberg

自動運転トラックのスタートアップ Inceptio(嬴彻)、シリーズ B+ ラウンドで1億8,800万米ドルを調達

中国の自動運転トラックスタートアップ Inceptio(嬴彻)は2月28日、Sequoia Capital China(紅杉資本)と Lenovo(連想)のコーポレートベンチャーキャピタル部門 Legend Capital(君連資本)が共同リードしたシリーズ B+ ラウンドで1億8,800万ドルを調達したと発表した。また、Inceptio は昨年末、名前非開示の中国自動車メーカーと半自動運転機能を搭載した大型トラックの量産を開始したという。Inceptio の技術を搭載した非公開の大型トラックは、中国の高速道路で安全運転のため、日々の商業運転に導入されている。既存投資家の Meituan(美団)と Nio Capital(蔚来資本)も、今回の資金調達に参加した。嬴彻

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EC事業者向け ERP SaaS「Dianxiaomi(店小秘)」、シリーズ C ラウンドで1億米ドルを調達

36Kr(36気)の報道によると、中国の e コマース SaaS プラットフォーム「Dianxiaomi(店小秘)」は、シリーズ C ラウンドで1億米ドルを調達した。Tiger Global Management と China Renaissance(華興資本)傘下の Huaxing Growth Capital(華興新経済基金)が共同リードし、既存投資家の GGV Capital(紀源資本)、CDH Venture and Growth Capital(鼎暉投資 創新・成長基金)、Gaorong Capital(高榕資本)が参加した。調達した資金は、人材の採用、サービスシステムの改善、研究開発、グローバル化などに充てられる。深圳に拠点を置く同社は、中国の越境販売業者に ERP ソフトウェアを提供し、出荷注文や在庫の追跡、顧客関係や会計の管理などを支援している。公式サイトによると、2014年に設立された同社は現在、世界中の12万人の販売者にサービスを提供し、年間取引額は3,000億人民元(約5.5兆円)超に達している。36気

工業検査会社 SmartGiant(智能巨人)、中国で上場へ

広州の工業検査専門会社 SmartGiant(智能巨人)は3月第2週、中国の株式市場に上場する予定だ。目論見書によると、同社は Apple へのサービス提供が収入の約90%を占めている。2021年、SmartGiant は6,600万人民元(約12億円)の純利益を計上し、年率5.1%の成長を達成した。(智能巨人

フィットネスアプリ「Keep」、香港で IPO 申請

中国の人気フィットネスアプリ「Keep」は2月25日、香港でIPOを申請し、中国のオンラインフィットネス企業として初めて株式公開する見込みだ。2015年にローンチした Keep は、IPO 申請書類の中で、昨年の時点で月間アクティブユーザ数が4,000万人であると述べている。同社は、ユーザがフィットネスビデオを見たり、運動器具を購入したり、自宅での運動習慣を構築したりできるアプリを提供している。提出書類によると、Keep はこの8年で6億3,400万人民元(約115億円)を調達し、2020年には499万427人民元(約9,080万円)の粗利を計上している。36気

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JD(京東)、食料品デリバリ「Dada Nexus(達達)」に5億4,600万米ドルを出資

中国の e コマース大手 JD(京東)は、規制当局の承認を得た上で、オンライン食料品デリバリ「Dada Nexus(達達)」に5億4,600万米ドルを出資する。JD の既存の保有株を考慮すると、JD は Dada 株式の52%を保有することになる。この取引は2021年3月に初めて発表され、概ね双方同量となる持分に対する合計価格は8億米ドルだと両社は述べた。Dada は「全体の買収額は変わらない」と説明したが、現金重視の買収ではなく、JD はオンデマンド EC 事業の支援など戦略資源の投入を増やし、JD と Dada 両プラットフォームの提携を深めるとしている。昨年3月、Dada は JD に提供する新株の価格を、当時の株価をもとに1株29ドルで設定した。その後、Dada の株価は10ドル前後まで下落している。達達

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EV スタートアップ Nio(蔚来)、香港での二次上場が承認

Nio(蔚来)は、香港証券取引所から3月10日に予定されている二次上場の承認を受け、アメリカと香港で上場している Xpeng Motors(小鵬)と Li Auto(理想汽車)の仲間に加わることになった。モルガン・スタンレー、クレディ・スイス、CICC(中国国際金融)が共同スポンサーとなる。2月27日に香港証券取引所の Web サイトに掲載された同社のヒアリング後情報文書には詳細が記載されている。Xpeng は昨年7月に香港での二重新規上場を発表し、その1ヵ月後に Li Auto がそれに続いた。蔚来

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【via TechNode】 @technodechina

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