介護ワークシェアリング「カイスケ」運営のカイテク、3.7億円を調達——契約介護施設1万事業所を目指す

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「カイスケ」
Image credit: CaiTech

介護ワークシェアリングサービス「カイスケ」を運営するカイテクは6日、直近のラウンドで3億7,000万円を調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、はたらく FUND、三菱 UFJ キャピタル、SMBC ベンチャーキャピタル、プラス。プラスは前回シードラウンドに続くフォローオンでの出資。プラスは、社内カンパニーのジョインテックスが介護・福祉施設向けサービス「スマート介護」を運営、これらの施設にチャネルを持つ。

カイテクは2018年2月、エムスリーでサービス責任者などを務めた武藤高史氏らにより設立。2020年初めにカイスケをβローンチした。カイスケは介護職の資格を持つ副業層と潜在労働層と介護事業所をマッチングするプラットフォームだ。要介護高齢者の増加に伴い、介護職(ホームヘルパー、介護支援専門員、介護福祉士など)の需要は増している。

介護職は主にどこかの介護事業所に籍を置いて活動することが多いが、その隙間を縫って、副業的に他の介護事業所を手伝うことも可能だ。カイテクでは副業で働ける介護職の人が200万人、潜在層(特定の介護事業所に籍を置いていないが、時間のある時だけオンデマンド的に仕事がしたい層)の介護職が100万人いるとみて、彼らに介護事業所から得た介護案件情報を提供しマッチングする。

カイスケが現在契約する介護事業所は700社以上、登録介護職は1万1,000人以上。同社では、前回および今回ラウンドに出資参加したプラスとの協業などを通じ、現在の関東から関西・東海・九州地域への拡大している。日経によれば、カイスケは介護事業所を2023年末までに現在の約14倍にあたる1万事業所以上へ拡大する。これは日本の介護事業所数のべ247,898事業所(厚生労働省発表、2019年10月現在)の約25分の1にあたる。

BRIDGE では今週、介護サービスマッチングの「みーつけあ」がパーソルイノベーションに買収されたことを伝えた。日本では介護サービスマッチングに特化したスタートアップとしては、カイテクの他に、オーダーメイド介護サービス「イチロウ」を提供する LINK などがある。アメリカでは昨年10月、介護サービスマッチングの Honor が3億7,000万米ドルを調達しユニコーンとなった。

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via PR TIMES

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