顧客対応メール共有SaaS「yaritori」、アプリコットとANOBAKAから4,000万円調達——手軽さウケて導入社100社超

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「yaritori」
Image credit: Onebox

メール共有システム「yaritori」を運営する Onebox は21日、シードラウンドのエクステンションで4,000万円を調達したことを明らかにした。このラウンドに参加したのは、アプリコット・ベンチャーズと ANOBAKA(アプリコット・ベンチャーズは2021年5月に TLM と合流し mint となったが、今回の出資はアプリコット・ベンチャーズ1号ファンドからのもの)。アプリコット・ベンチャーズは2020年10月のシードラウンドに続くフォローオンでの参加。今回の調達を受けて、Onebox の累計調達額は6,000万円に達した。

Onebox は2020年3月、奥村恒太氏(現 CEO)と津布久洋平氏(現 CTO)により設立。顧客からの問合せや外部とのやり取りを複数人のチームで対応するためのメール共有システム yaritori を提供している。yaritori を使えば、ある問合せに複数の担当者が二重に対応するのを防いだり、対応状況をチーム全体で可視化したり、問合せアドレスを一括管理したりすることができる。

βローンチから1年半弱を経て、yaritori は現在100社超の企業に利用され、その業種は多岐にわたる。奥村氏は yaritori が受け入れられている背景として、すぐに使え安価であること、また、yaritori が Slack 連携したことで、顧客対応の現場担当者はメールでやりとりし、その流れを確認したい管理職が Slack で確認するといった利用例が増えてきていると語った。

コロナ禍で働き方も変化する中、利用に適したコミュニケーションツールも変化している。グループコミュニケーションのデフォルトとして定着した Slack だが、IT 以外の分野では Slack が未導入の企業も少なくないと奥村氏は言う。Slack をはじめ他ツールとの連携を今後も強化しつつ、将来は yaritori のサービス内でグループチャットが完結するような仕組みも検討しているようだ。

Onebox では今回調達した資金を主に機能強化に充て、そのため、CTO 候補、リードエンジニア、Web エンジニアといったボジションで人材の強化を図る計画だ。

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