Web3におけるユーザデータ保護を目指すPrivy、Sequoia Capitalらから800万米ドルをシード調達

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Privy の共同創業者。左から:Asta Li 氏、Henri Stern 氏。
Image credit: Privy

Web3 スタートアップの Privy は29日、Sequoia CapitalBlueYard Capital がリードしたシードラウンドで830万米ドルを調達したと発表した。

Privy は、開発者が Web3 でユーザデータを個人的に管理するためのシンプルな API を構築している。Privy を使用すると、フロントエンドから直接ユーザデータを取り込み、それをユーザのオンチェーンアドレスに関連付けることができる。データはエンドツーエンドで暗号化され、開発者のスタックを経由するため、ユーザ情報の保護に役立つ。

CEO 兼創業者の Henri Stern氏 はVentureBeatに対し、今回の資金調達について次のように語った。

チームの成長、API の拡張、パートナーシップの構築により、この分野の開発者がユーザのためにより良い、よりプライベートな製品を構築できるよう支援する。

今日の個人データは、規制のオーバーヘッド、頻繁な違反、ユーザとの深いズレを伴っており、ほとんどの開発者はそれに近づきたがらない。しかし、ユーザデータがなければ、我々は盲目となり、人ではなくウォレットのために構築することを余儀なくされ、チェーン上で見る利用の背後にいる、ユーザに対する本当の洞察が得られない。

ブロックチェーンはもともと透明なものだ。ユーザデータを暗号化しても、時間が経てば暗号は壊れてしまうので、これらの問題を解決することはできない。では、開発者はユーザの個人情報をどのように扱えばよいのだろうか。Privy は、現実世界(オフチェーン)のユーザデータとオンチェーン(公開、検証可能)の世界とのギャップを埋めるために存在する。

人々を魅了する仮想通貨

現在、3億人以上の人が仮想通貨を利用しており、その数は増加の一途をたどっている。この次世代セクターは、インターネット、金融、そして私たちの文化の多くを作り変える可能性があるため、仮想通貨の普及により、Web3 でアプリケーションを構築する開発者は困難な立場に立たされることになる。ユーザが増えるということは、データ量が増えるということだ。データが増えるということは、個人情報を扱う企業にとって問題が増えるということであり、これらすべてが開発者をますます脆弱な立場に置くことになる。

Web3 ではユーザデータが不足しているため、現代の Web に慣れたユーザにとって、ひどいユーザ体験になっている。例えば、清算されそうなときにメールを受け取れなかったり、ウォレット間のアクティビティを確認するために Dapps にサインインし続けなければならなかったりする。素晴らしい製品を出荷するために、ユーザのデータをマイニングしたり、ユーザを危険にさらしたりする必要はないはずだ。(Stern 氏)

Privy の API の仕組み

Privy は、アプリのフロントエンドから直接ユーザデータを暗号化し、データをオンチェーンアドレスに非公開で関連付けることを可能にする。これにより、開発者は以下のことを実現できる。

  • ユーザの個人情報を直接扱うことなく、テキストや電子メールを送信する。
  • 財務データやコンプライアンスデータをスタックに保存することなく利用することができる。
  • ユーザをドキシングすることなく、ウォレットやチェーン間で統一された UI を表示する。

ドキシングとは、ユーザの匿名化を解除することで、ユーザが誰であるか、どこに住んでいるかなど、ユーザの意思に反して個人情報を明らかにすることだ。Privy は、開発者がユーザデータを保護し、ユーザの管理下に置くことができるデータ保管庫を提供すると Stern 氏は述べている。

これはまだ始まりに過ぎない。次世代のデータツールは、ユーザが Web 上で自分のデータをコントロールできるようにする必要がある。Web3 が成熟するにつれ、過去30年間に失敗したデータパラダイムを再発明し、ユーザがオンラインで自分のデータをコントロールできるようにするチャンスだと考えている。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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