インドで100社目のユニコーンが誕生、ネオバンク「Open」が推定5,000万米ドルをシリーズD調達

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Open の創業メンバー
Image credit: Open

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インド・バンガロールに拠点を置くネオバンク「Open」は2日、シリーズ D ラウンドで資金調達を実施したことを発表した。調達金額は明らかにされていないが、関係者の話によれば5,000万米ドル。このラウンドは、インドの金融グループ IIFL(India Infoline Group)がリードし、既存投資家の Tiger Global、Temasek、3one4 Capital らが参加した。これは2021年9月に実施したシリーズ C ラウンドに続くものだ。今回ラウンドで累積調達額は1億8,700万米ドル、時価総額は10億米ドルに達した。

Open は2017年5月、Anish Achuthan 氏が妻や兄らと共に創業。中小企業だけでなく大企業にも銀行のほぼすべての機能を提供し、顧客のニーズによりよく応えるためのツールを追加したネオバンクを運営している。インドでトップ銀行十数行と提携し、ネオバンキングの技術スタックをホワイトラベルで銀行に提供、銀行はそれを自社の顧客に販売するという形でサービスを拡大している。現在、Open のサービスを利用する企業は合計230万社以上、取り扱う取引の合計額は年300億米ドル以上に達している。

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Open は、今後数カ月のうちに、収益連携型融資サービス「Flo」、早期決済カード「Settl」、運転資金融資「Capital」の3つの新商品を発売し、提供内容をさらに広げようとしている。「今後12カ月以内に、新商品を通じて10億ドルの融資を行うことが目標」と同社は述べている。ネオバンクはインドでも、ミレニアルや DX を標榜する中小企業に広く受け入れられており、Open のほか、RazorPayFiJupiter などが注目を集めている。

Open の調達とそれに伴う時価総額10億米ドルの達成により、インドから生まれたユニコーンは100社を超えた。これは世界のユニコーン(時間総額10億米ドル以上のスタートアップ)の10分の1を輩出するインドのスタートアップエコシステムにとって大きな節目となる。インドで初めてのユニコーンは、2012年にユニコーンとなったアドテクスタートアップの InMobi だ。インドからユニコーンが生まれる傾向はここ数年特に顕著で、昨年から60社以上のユニコーンが誕生している。

via Mint

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