制汗デオドラント大手Degree、身体障がい者が車椅子や義肢のアバターで走るメタバースマラソンを開催

Image credit : Degree

本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」掲載された記事からの転載

身体に障がいを持つ人がその障害を VR 上に再現し、自分のアバターが車椅子や義肢を使って走る メタバースマラソン を、アメリカの制汗デオドラント大手 Degree が4月26日〜27日、メタバースプラットフォーム「Decentraland」で開催した。このイベントには、義足アスリートでパラリンピアンの Patrick “Blake” Leeper 氏、ヒップホップ・ラッパーの Fat Joe 氏らも運営に協力した。デジタルな世界でも、障がい者がアクセスしやすく、参加しやすい環境を作ることを、開発者に促すことを目的としたものだ。

広告大手 Wunderman Thompson が発表した レポート によると、60%の人がバーチャルの空間には包括性の欠如を感じているとの調査結果が得られている。具体的には、自分の代わり身であるアバターに自分のアイデンティティが見出せない点、例えば、障がいを持つ人はその障がいがアバターに反映されず健常者として表示されたり、LGBTQ+ の人たちは自分の特徴がアバターに反映されなかったりすることにストレスを感じるという。Degree はこうした意見への社会の関心を高めるため、このイベントを開催した。

このメタバースマラソンでは、参加者は自分のアバターに、義肢やランニングブレード、車椅子などを入れることができ、現実世界での自分をデジタルで表現することができるのだ。参加者は、車椅子用スロープなどバリアフリー対応された建築物をはじめ、Decentraland の Vegas City Sports Quarter に設定された42.195km のマラソンコースを走破する。

メタバースアバターのためのプラットフォームは需要が高く、提携や資金調達がひっきりなしに続いている。例えば、Ready Player Me は昨年末に1,300万米ドルを調達し、現在は Adidas と共同でバーチャルヒューマンのアバタープラットフォームを共同開発している。このほか、Inworld が1,000万米ドル、Neosapience が2,150万米ドル、Soul Machines が7,000万米ドルなど、各社が大型調達を実施、Krafton などのゲームメーカーもまた、リアルなバーチャルヒューマンの開発に参入している。

Degreeはこういったアバターのプラットフォームが、障害者や LGBTQ+ などマイノリティの人々の要望を積極的に取り入れることを期待している。制汗デオドラントという本業を通じて、これまで全ての人々が自信を持ってスポーツすることを支援してきた立場から、デジタルな世界においても、全ての人々に自信を持って活動してもらえるようにすることが、このメタバースマラソンの狙いだとしている。

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