AI VTuber「紡ネン(つむぎねん)」運営のPictoria、クリプト系VCらから1.2億円を調達——キャラクタ設定権をNFT化

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AI VTuber「紡ネン」
Image credit: Pictoria

東京に拠点を置く VTuber プロダクション Pictoria は31日、直近のラウンドで1.2億円を調達したことを明らかにした。このラウンドに参加したのは、共に仮想通貨系 VC である Hash Global と Mask Network、個人投資家として、オリンピアンで日本フェンシング協会前会長の太田雄貴氏、Skyland Ventures、XTech Ventures、90s。Skyland Ventures、XTech Ventures、90s は以前のラウンドに続くフォローオンでの参加。

Pictoria は2020年から AI VTuber「紡ネン(つむぎねん)」を運営している。一般的に VTuber(Virtual YouTuber)は、演じ手や声優(なかのひと)が存在し、インターネットを介したファンとのやりとりでパフォーマンスを展開するが、AI VTuber ではこの受け答えがチャットボット化されている。VTuber のファンの中には、自分の推し VTuber を思ったように行動させようとする人がいて、行動を指示・強要されることでストレスを感じる「なかのひと」も少なくなく、中には辞めてしまう人もいるそうだ。

VTuber が AI 化されることで、VTuber のマネジメントコストが極小化され、24時間の運用も可能になる。ファン個人個人の好みに合った紡ネンを作り出すことさえ事実上可能だ。Pictoria では6月にも紡ネンをテーマにした NFT 3,000個の販売を開始する計画(プロジェクト「NEN」)。NFT 一つ一つには、紡ネンの好みやバックグラウンドといったプロパティを設定できる権利が付与されており、ファンは NFT を購入することで、紡ネンを自分好みの女性へと書き換える権利を入手できる。NFT は二次流通も可能だ。

そのほか、紡ネンのペルソナやバックグラウンドにまつわるストーリー(シナリオ)が読むためのカギとしての NFT が発行される可能性もある。この NFT は Ethereum で購入することができ、将来的には、ファンは自分の仮想通貨ウォレットでログインすることで、アニメや映画でいう製作委員会のように、紡ネンの NFT を購入したファンの名前がスタッフロールにクレジットされるような世界観が実現される可能性があるという。

今回の資金調達では、ファンのついたコンテンツが既にあって、その制作チームを社内で確立できていることが VC 各社から評価されたと、Pictoria 代表取締役の明渡隼人氏は述べている。明渡氏は今回の資金調達が、コンテンツを作ることができ、Web3 を深く理解できている人からなるチームをより強固なものにするためのものだと語った。中長期的にはトークンの発行も視野に入れていて、今回資金調達した仮想通貨系 VC 各社からは、そのためのノウハウなども享受する考えだ。

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