Quipster:インドネシア発、モバイルで重機レンタルとIoTで車両管理最適化【CyberAgent Pitching Arena登壇社紹介】

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本稿では、5月25日にサイバーエージェント・キャピタルがオンライン開催する「CyberAgent Pitching Arena」の登壇スタートアップ10社9社を順にご紹介します。

サイバーエージェント・キャピタルは世界各国に持つグローバル拠点ネットワークを活かし、東南アジアのスタートアップと国内外の有力ベンチャーキャピタル、エンジェル投資家を繋ぐことを目的として、CyberAgent Pitching Arena を半年に一度開催しています。

2019年にジャカルタで開催した海外版「Monthly Pitch」、2021年1月に開催した第2回目となる東南アジア版「Monthly Pitch Asia」に続き、2021年9月に開催された第3回から「CyberAgent Pitching Arena」になりました。

  • 日時:2021年5⽉25⽇(水)15:00~17:00 (オープニング・10社のピッチ)
  • 場所:オンライン(ZOOM)
  • 言語:日本語・英語
  • 観覧方法:審査制(観覧応募フォームよりお申し込み)
  • 観覧応募締め切り:5月24日(火)18時

Quipster

Quipster の経営チーム。
Image credit: Quipster

Quipster は、共にインドネシアのアーリー VC である Prasetia Dwidharma の投資先だった TraktorHub WebTrace が合併して生まれたスタートアップだ。TraktorHub は2018年に設立され、企業がクレーン、掘削機、フォークリフトなどの重機をレンタルや購入するのを支援するプラットフォームを提供。一方、WebTrace は2015年に設立され、企業が車両資産を監視するための IoT ソリューションを公共交通機関や重機業界に提供してきた。位置情報や移動データを収集し、車両管理の最適化を行う。

TraktorHub と WebTrace は顧客層が互いに重なり合う可能性が高かったため協業の話し合いを始めたが、その結果、両社は戦略的合併をすることで合意した。合併後は、共同でインドネシア12都市にサービスの拡大を図るほか、車両メンテナンス機能などの新商品を開発し、ローンや保険サービスを提供するため金融機関と提携する予定。東南アジアでは経済成長から建設・物流・鉱業などの市場が急成長しており、ASEAN の建機レンタル市場で3位にランクされるインドネシアではこうした重機の需要が急増している。

TraktorHub は、Prasetia Dwidharma からシードラウンドで資金を調達している。WebTrace は2020年4月、Prasetia Dwidharma と Astra Ventura の2社から既にシードラウンドで出資を受けており、その後、2020年9月にはシードラウンドのエクステンションで Corin Capital から資金を調達している。いずれも調達金額は非公開。DealStreretAsia によれば、本件に詳しい消息筋の話として、合併会社である Quipster のバリュエーションは、最大で2,000万米ドルと見られている

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