腸内フローラ解析のサイキンソー、検査結果を元にライフスタイルを提案する事業戦略を発表

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左から:竹田綾氏(取締役 CSO)、沢井悠氏(代表取締役 CEO)、特別顧問の辨野義己氏(辨野腸内フローラ研究所所長)
Image credit: Masaru IKeda

腸内フローラの検査キット「Mykinso(マイキンソー)」などを開発・販売するサイキンソーは14日、都内で記者会見を発表し新たな事業戦略を発表した。これまで同社では細菌叢の検査サービスに特化してきたが、解析キャパシティを増大させ、パーソナライズ基盤を整備することで、「食」領域におけるライフスタイルを提案するサービスに着手する。

具体的には、東京・新木場にある「三井リンクラボ新木場1」内にウェットラボを開設。これまで大阪大学と連携して運営していたウェットラボ機能に追加的に設置することで、1ヶ月当たりの処理可能検体数を4,000検体から1万検体に引き上げる。また、Web サービス「Mykinso Personal」をローンチし、検査結果の閲覧だけでなく、腸活や検査を継続実施につなげる情報を発信していく。

「Mykinso Personal」を紹介する沢井悠氏
Image credit: Masaru Ikeda

サイキンソーでは細菌叢を「デバイスでは取得できない、人体のインサイドデータ」と位置付け、今後は、免疫疾患、循環器系、代謝系などを重点領域にしていく。食生活をどう変えたことで細菌叢がどう変化したかのエビデンスデータを蓄積することで、将来は医薬品服用時の腸内細菌への影響の研究をはじめ、医療分野への応用も図りたいとしている。

サイキンソーはゲノムベンチャー出身の沢井悠氏(代表取締役)らが2014年11月に設立したスタートアップだ。いわゆる大学スピンオフのスタートアップではないが、理化学研究所産業連携本部の辨野特別研究室(当時)、大阪大学微生物病研究所の感染症メタゲノム研究分野と共同研究を実施しており、2015年8月には「理研認定ベンチャー」の称号を取得している。創業来の累積調達金額は約15億円。

ウェットラボに設置された、DNA シーケンシングのためのライブラリ調製自動化ツール「Agilent Technologies Bravo」
Image credit: Masaru Ikeda

同社は2015年11月、自宅で採便し郵送することで腸内細菌の状態を知ることができる腸内細菌叢検査サービス「Mykinso(マイキンソー)」をリリース。その後、医療機関が患者の検査データ登録や検体管理ができるプロフェッショナル向けサービス「Mykinso Pro(マイキンソー・プロ)」をリリースした。検査結果は、ユーザやユーザの主治医が、クラウドや紙レポート形式で閲覧できる。MyKinso Pro はこれまでに医療機関900件で導入された。

同社はまた、パナソニック、シオノギヘルスケア、アサヒグループ食品(旧アサヒカルピスウェルネス)などに製品を OEM 供給している。2016年のサービス開始以降、集まった細菌叢データの累積件数は6万件に達した。同社また、複数の大学や学術機関、バイオ関連企業などと、共同研究や解析支援などを実施している。

ウェットラボに設置された、一度に最大384検体が処理可能な核酸自動分離装置「KURABO PI-1200A」
Image credit: Masaru Ikeda

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