DeFiのDelioが810億円、衛星データ処理Contecが64億円調達など——韓国スタートアップシーン週間振り返り(6月6日~6月10日)

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Image credit: Delio, Contec

6月6日~6月10日に公開された韓国スタートアップの調達のうち、調達金額を開示したのは14件(トークン出資を含む)で、資金総額は8,826億ウォン(約917.4億円)に達した。

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主なスタートアップ投資

  • 宇宙スタートアップ Contec(컨텍)が610億ウォン(約64億円)を資金調達した。2015年に設立され、地上局を通じて韓国内外の政府機関や民間企業が運営する衛星からデータを受信、衛星映像の前処理サービスなどを提供。SpaceX や Amazonとの協業で事業を拡大した。2023年下半期に上場を目指す。
  • アドテクの GenieWorks(지니웍스)が90億ウォン(約9.4億円)を資金調達した。調達した資金を使って、プラットフォーム事業者(媒体社)と商品販売事業者をつなぐコマースネットワークプラットフォーム「Sellerd(셀러드)」の開発をさらに進める。このプラットフォームを通じて、中小の商品販売事業者は、最低限の手数料で多数の大型メディアのショッピングモールに入店できる。
  • コンテンツコマースの Conlab Company(콘랩컴퍼니)が60億ウォン(約6.3億円)を資金調達した。キャラクター IP 提携、独自キャラクター発掘によりコンテンツ企画に注力し、調達した資金で釜山海雲台(プサン・ヘウンデ)で披露する実感型コンテンツテーマパークのコンテンツやスペースを構成する予定。
  • ロボットソリューションの Aidin Robotics(에이딘로보틱스)が45億ウォン(約4.7億円)を資金調達した。2019年のラボ創業からスタート、ロボット用コアセンサーを開発している。独自技術をもとに、高価なセンサーの国産化を推進する。

トレンド分析

2兆ウォン(約2,100億円)で会社売却した Hyperconnect 創業者が語った、グローバル成功のための10のポイント

講演する、Hyperconnect(하이퍼커넥트)代表のアン・サニル(안상일、英語名:Samiuel Ahn)氏
Image credit: Startup Recipe

先週、スタートアップエコシステムのメンバーが一堂に会する「スタートアップエコシステムカンファレンス」が江陵(カンヌン)で開かれた。ベンチャーキャピタル、スタートアップ、民間機関など多様な構成で講演が行われ、この日、最も関心を集めたのは、Hyperconnect(하이퍼커넥트)代表のアン・サニル(안상일、英語名:Samiuel Ahn)氏による、グローバル進出を振り返ったセッションだった。ビデオ通話アプリ「Azar」を作った Hyperconnect は NASDAQ 上場会社でデーティングアプリ「Tinder」を運営する Match.com に2兆ウォン(約2,100億円)規模で買収され、韓国では Woowa Brothers(우아한형제들)以降、最大の買収事例となった。

アン氏は講演を通じて Azar のグローバル展開の成功のポイント、海外進出のためのアドバイス、そして、足りていないことについて話した。

<グローバル進出成功のための10のポイント>

  1. タイミング …… 2014年にはリアルタイムビデオ通話という体験がなかった時期で、新しいサービスに人々の口コミを通じて急速に成長した。
  2. 世界最高レベルの技術力 …… Azar は、世界最高レベルの開発者が作成した世界初のモバイル WebRTC を採用している。
  3. 説明を必要としない UI …… Tinder のビデオ版という、長い説明を必要としない直感的な UI。
  4. 初日からマネタイズ …… 当初から有料サービスを推進し、初月から利益を出した。有料ユーザのフィードバックを得て、継続的に改善する方法の採用した。
  5. ターゲット市場を絞り込み …… どの国で最も多くの成果が出ているかデータからパターン確認し、好調な地域にのみ集中投資した。
  6. 失敗のない事業目標 …… 7回の創業経験を通じ、「事業は失敗しても、経営を失敗すべきではない」という考えで経営に集中した。
  7. 低い CAC …… 当時、Facebook 広告初期で、低い顧客獲得コスト(CAC)で顧客を集めやすい環境条件が整っていた。
  8. 簡単なローカライゼーション …… Azar の場合、国ごとに機能を追加することなく、1つのビルドで他の国でもサービスが可能で、簡単にビジネス拡張が可能だった。
  9. IPO せずに売却 …… 上場できなかったのは創業者としては惜しい思いが残る。
  10. 英語の勉強 …… 創業者が英語でコミュニケーションを行うことができれば、会社が大きくなる可能性が高くなる。

【via StartupRecipe】 @startuprecipe2

【原文】

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