最良のがん治療法をマッチングを元に提案、米Massive Bioが地域にもたらす最新医療の可能性

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Image Credit: Massive Bio

<ピックアップ> Massive Bio Raises $9M

ニュースサマリー:ニューヨークにある精密医療と人工知能のスタートアップ Massive Bio は、RevoCapital と Kenan Turnacioglu 氏から900万米ドルを調達した。

  • ドイツ投資開発公社 DEG(Deutsche Investitions- und Entwicklungsgesellschaft)は追加出資を行った。

重要なポイント:Massive Bio が提供するのはがんと治療法の AI マッチングです。同社が持つ Synergy AI を利用して、世界中の患者が持つがんを正確に識別し、臨床試験と照合します。マッチング自体は無料で行え、月額250ドルでがん専門のケアサポーターが付き、最善のサポートを受けることができるようになっています。破格の安さです。

  • 更に AI マッチングを行った後には、同社が構成した世界最大のがん研究センターのサブスペシャリストのチームによって病歴をレビュー。最適な治療方針について専門家の提案を提供する形を取っています。そして地域医師と相談して行動方針を決定し、ローカルで実装するプロセスを促進するところまでを請け負います。理想的なシーケンスと言えるでしょう。
  • 専門医は情報不足による判断の誤りを減らすことができ、地域医師は最新情報と臨床にアクセスすることができることで間接的に患者にメリットを提供します。
  • がん患者の85%は、アメリカ国立がん研究所(NCI)指定のがんセンターよりも、臨床試験へのアクセスが少ない地域医療での治療を求めています。一方、がんの研究開発の臨床試験は1,000件以上に上り、FDA(アメリカ食品医薬品局)が承認する薬は数十種、clinicaltrials.gov(臨床研究・試験の情報を検索できるサイト)には6万件のがん臨床試験が存在します。
  • しかし、これらの情報ががん患者の治療に使用される回数は、蓄積されるデータに比べると微々たるものです。地域医師にはこうした進展に追いつくための時間とリソースがないため、より大きながんセンターで働く専門医と繋がることで最新のがん治療も選択肢の、さまざまな情報を目の前の仕事に持ち込めるようになります。まさに AI が得意とする最適化です。

via VC News Daily

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