上海市が〝NFT都市〟に名乗り、Huawei(華為)が配車サービスに参入など——中国スタートアップシーン週間振り返り(7月11日〜7月15日)

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Image credit: Pixabay

本稿は、Technode(動点科技)が、7月11日〜7月15日に配信した「News Feed」記事の中から主要ニュースを翻訳したものです。

JD(京東)、China Logistics Property Holdingsを買収、物流インフラを拡充(7月15日)

JD Group(京東集団)は14日、香港で上場廃止となった CLPH(China Logistics Property Holdings、中国物流資産控股)の買収を完了したと発表した。買収前、JD は CLPH の株式の10.64%を保有していた。JD は昨年9月に買収計画を初めて発表し、さらに26.38%の買収を目指すとした。

その後、JD が議決権の30%を保有する場合は強制的に買収するという取引所の規定に基づき、1株あたり4.35香港ドル(約75円)で、発行済み株式と転換社債の保有者すべてに買収提案を拡大した。

買収総額は約164億香港ドル(約2,850億円)に上る可能性がある。CLPH は2000年に設立された中国最大級の物流インフラ開発・運営会社で、同社の web サイトによると、中国の21の地域に41の物流センターと190項目の物流インフラを所有している。2021年末時点で、CLPH の資産は248億3,000万人民元(約5,010億円)だった。財新

上海市、NFT 取引プラットフォームを模索・確立するトップ企業を支援へ(7月14日)

上海市政府は7月12日、国務院が発表した「デジタル経済5カ年計画(“十四五”数字経済発展規画)」の指針に基づき、同市のデジタル経済発展に関する詳細な5カ年計画を発表した。上海市は、2025年末までにデジタル経済の規模を3兆人民元(約60兆円)拡大し、市経済全体の60%以上をデジタル経済が占めることを目標としている。

新しいデータ要素の育成に関する項目では、上海を NFT デジタル資産と関連産業をテストする中国初の都市の1つとして推進し、NFT 取引プラットフォームを模索・確立するトップ企業を支援すると述べている。

また、デジタルインフラに関する項目では、アバター、バーチャルリアリティ、MR(複合現実)、3D スキャンなどのコア技術の研究、バーチャルライブ、バーチャルアイドルなどのデジタルエンターテインメントの育成など、メタバース関連のビジネスを支援するとしている。上海市政府

ブラジルの配車サービス「99」、中国 BYD(比亜迪)と共同で車両を EV に(7月14日)

ブラジルの配車サービス 99 は14日、中国の自動車メーカー BYD(比亜迪)が製造する電気自動車の試験を、配車サービス向けに開始する予定であると明らかにした。今週からサンパウロで試験を開始し、2022年末までに300台以上の電気自動車を順次導入する計画だ。

中南米における Uber の主要な競合であり、中国の配車サービス大手 Didi(滴滴出行)の子会社である 99 は、2025年までに1万台の EV を道路に投入する目標を掲げている。Didi は BYD と長らく提携関係にあり、両社は2020年11月に配車サービス専用の EV モデルを共同発表している。ロイター

7月の新規ゲームライセンス発行は67件、ByteDance(字節跳動)も取得(7月14日)

中国のメディア規制当局 NPPA(国家新聞出版広電総局)は12日、7月分のゲームライセンス67件を発行した。これは、4月に8ヶ月間凍結されていたゲームライセンスの発行が再開されて以来、3回目の発行となる。モバイルプラットフォーム向けが64タイトル、PC向けが6タイトル、PlayStation 5 向けが1タイトルとなっている。

モバイルプラットフォーム向けには、Unreal Engine 4 で開発された ByteDance(字節跳動)のアクションゲームタイトルがライセンス付与リストに追加された。中国のゲームレビュープラットフォーム「TapTap」によると、20万人のプレイヤーがこのタイトルのプレイを楽しみにしている。

また、注目のゲーム会社 Yoozoo Games(遊族網絡)のシミュレーションゲーム「Infinity Kingdom(戦火与永恒)」も認可された。このタイトルは昨年、海外で初めて発売され、アメリカのアプリストアで5点満点中4.8点の評価を得ている国家新聞出版広電総局

Huawei(華為)、中国で配車サービスに参入(7月11日)

中国の通信デバイス大手 Huawei(華為)は、ナビゲーションアプリ「Patal Maps」をベースに、独自の配車アプリ「Petal Chuxing(Petal 出行)」をローンチし、配車サービス市場に参入する。同社はスマートフォンの販売が低迷する中、車関連事業を拡大し、収益源を多様化する方法を模索している。

Huawei の配車サービスへの進出は、自動運転による配車サービスが長期的には新車販売のかなりの割合を占める可能性があることをふまえ、自動車分野の主要プレーヤーになりたいという同社の野心の自然な延長線上にある。毎日経済新聞

【via TechNode】 @technodechina

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