メタバース時代はNPCがAIで会話、デジタルヒューマン制作「Inworld AI」が5,000万ドル調達

Image Credit : Inworld AI / YouTube

本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」掲載された記事からの転載

AIによる仮想キャラクターを開発するInworld AIは現地時間の8月23日、シリーズAラウンドの資金調達を公表した。調達した資金は5,000万ドルで、Intel CapitalとSection 32が共同でリード投資家を務める。ラウンドに参加したのはFounders Fund、Accelerator Investments LLC、First Spark Ventures、Kleiner Perkins、BITKRAFT Ventures、CRV、Microsoft’s M12 fund、Micron Ventures、LG Technology Ventures、SK Telecom Venture Capital、NTT Docomo Ventures,、The Venture Reality Fundの各社。

評価額などは公開されていないが、Crunchbaseによると、同社は2021年7月の創業からプレシードラウンドで約2,000万ドルを調達しており、今回のラウンドと合わせて累計で7,000万ドルを調達したことになる。同社は2022年にDisney Acceleratorに採択された6社の内の1社。

Inworldはメタバース時代のコミュニケーション体験をAIによって創造しようというスタートアップだ。現在のオープンワールド系ゲームやメタバースにおけるキャラクターとの対話は限定的で、スクリプト化されたものが多い。この課題に対してInworldのCEO、Ilya Gelfenbeyn氏はリリースの中で今後、オンラインの人間関係は実生活と同じぐらい意味のあるものになると指摘している。

同社が開発するデジタルヒューマンはAIにより設計されており、人間の社会的な性質や個性、思考、記憶、行動などを模倣するようにできている。Gelfenbeyn氏はこのデジタルヒューマンをメタバースに活用することで、参加するユーザーを次のレベルの没入体験に導くことができるとした。

また、デジタルヒューマンの開発に関しても、ライターやデザイナーなどのクリエイターが制作に関与できるよう、ノーコードタイプの制作スタジオを提供する。UnrealやUnityなどの一般的なゲームエンジンと融和することで開発の効率化が進むとしている。

創業者のIlya Gelfenbeyn氏、Michael Ermolenko氏、Kylan Gibbs氏はGoogleおよびDeepMindで会話型AIプラットフォームと生成モデルを開拓した会話型AIのパイオニア的存在。アカデミー賞受賞者で同社のチーフクリエイティブオフィサーのJohn Gaeta氏はVentureBeatの取材に対し、デイリーアクティブユーザーで100万人を超えるようなオープンワールド、メタバースではコミュニケーションできる対象を実際の人間に設定するのは現実的ではないと指摘する。ストーリーの一貫性やそのユーザーがオンラインかどうかという課題に直面するからだ。

そこでInworldではデジタルヒューマンにOpenAI Foundationが提供するGPT-3などのテクノロジを通じて、人間のように話すための知性を与えようとしている。同氏によると、自然言語で役割を示し、デジタルヒューマンにその個人的な役割を与えることができるとしている。

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