本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」に掲載された記事からの転載

2017年創業、北京拠点のARグラスメーカー「Nreal」は8月24日、製品のアップデートとグローバル展開を公表した。3Dインタラクティブアプリケーション「Nebula」のMac OS対応とインターフェースの改良、iPhoneとの接続も可能になったアダプター「Nreal Adapter」の販売がそれぞれ9月中に予定されている。また、グローバル展開として中国、アメリカで「Nreal Air」の予約販売を開始した。

現在同社が提供するARグラスNreal Airは昨年に発表された第二世代のもの。マイクロOLEDディスプレイのグラスをかけると3メートル先に130インチ相当の仮想ディスプレイが投影され、独自のインターフェースNebulaを通じてより繊細な映像やコンテンツを楽しむことができる。これまで提供されていた「Nreal Light 」と同様にスマートフォン経由でのテザリング方式はそのままに、本体重量を106gから79gへと大幅に軽量化した。本体が薄くなったため、グラスを掛けた時の印象も一般的なサングラスに近付いた。さらに、今回発表されたNreal Adapterにより、接続可能なスマートフォンデバイスにiPhoneが加わることになる。

またこれに併せ、Nrealでは新たな増資も明らかになっている。VentureBeatが報じた情報によると、同社は韓国のアイウェアブランド「GENTLE MONSTER」の親会社、IICombinedがリードするラウンドで1,500万ドルの資金調達を完了した。今年3月にAlibaba（阿里巴巴集団）がリードした6,000万ドルの調達に続いたもので、CrunchBaseの情報によると、同社のこれまでの累計調達額は2億4,600万ドルに上る。

IICombinedとGentle Monsterの創業者でCEOのHankook Kim氏と、Nrealの共同創業者であるPeng Jin氏は記事の中でそれぞれコメントし、Gentle Monsterのファッション、デザイン性はNrealの持つARグラスの可能性に大きく寄与すると、今後の協力関係を強調している。