8,000名のセラピストマッチング「Alma」が1.3億ドル調達【メンタルヘルス話題の5社(1)】

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Image Credit : Alma

ピックアップ:Alma Raises $130 Million to Expand Platform for Mental Health Clinicians

ニュースサマリ:ニューヨーク拠点のメンタルヘルスケア・スタートアップ「Alma」は8月25日、シリーズDラウンドの資金調達を公表している。調達した資金は1億3,000万ドルで、リードはThoma Bravoが務めた。また、Cigna VenturesとOptum Ventures、Tusk Venture Partnersなどの既存の投資家が参加している。同社のこれまでの累計調達額は2億2,000万ドルに到達した。

Almaは2017年設立の会員限定のメンタルヘルスケア・プラットフォームを提供する。メンタルヘルスケアに関わるプロバイダが民間診療を提供するために必要なツールを提供し、保険や請求、予約管理、患者の紹介などのバックオフィスや、ケアのための遠隔治療のソフトウェア、臨床医コミュニティへのアクセスを通じた教育などのサービスが受けられる。2018年のサービス開始当初、同社はメンタルヘルスケア版WeWorkを謳いスタートした。

参考記事:セラピストのためのWeWork「Alma」が800万ドル調達ーー作家から大麻まで、専門コミュニティ・スペースビジネスの可能性

同社によると、現在米国ではコロナ禍の影響もあり成人の10人に4人がメンタルヘルスサービスの必要性を感じているという。Almaはこの課題に対して、無料のオンラインディレクトリを用意している。登録された8,000名のメンタルヘルスケア・プロバイダーから自分のスケジュールとニーズにあったセラピストを見つけ、ケアを受けることができる。さらにAlmaの窓口を通じて適切なマッチングを受けることもできる。 同社は現在、全米50州にてサービスを提供している。

話題のポイント:BRIDGEでは海外のテックトレンドをテーマ、領域ごとに取り上げるシリーズを開始します。特定領域や切り口でスタートアップを取り上げることで、数が多くなってきたスタートアップの動向や最新のトレンドをご紹介するのが狙いです。国内では夏休みが終わり、子どもたちの心のケアに関心が集まっています。そこで今回はメンタルヘルスケアを話題にしてみました。ピックアップはCrunchBaseを使い、彼らの独自スコアであるCBランクや最近のトレンド状況などをふまえて作成したリストから選択しました。

最初のスタートアップはAlmaです。世界ではここ数年のコロナ禍においてメンタルヘルスへの課題を訴える人が急増しており、前述の通り、成人の10人に4人がメンタルヘルスサービスの必要性を感じているそうです。この需要増に対して、オーソドックスなマッチングのアプローチを仕掛けているのがAlmaです。8,000名のセラピストをネットでマッチングし、オンライン診療でケアすることでこの課題を解決しようとしています。

一方、この方法では「人」が成長のボトルネックになります。この課題に注目したのが次にご紹介するMotivo Healthです。

続き:セラピスト免許取得をオンラインでサポート、Motivo Healthが1,400万ドル調達【メンタルヘルス話題の5社(2)】

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