
Image credit: LifeCoach
次世代型フィットネスジム「LifeFit(ライフフィット)」を運営する LifeCoach は24日、プレシリーズ A ラウンドで1.2億円を調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、XTech Ventures、THE SEED、W ventures、小泉文明氏(メルカリ取締役 President 兼鹿島アントラーズ・エフ・シー代表取締役 CEO)、佐渡島隆平氏(セーフィー創業者兼 CEO)。THE SEED は、シードラウンドに続くフォローオン。
LifeCoach は2020年12月、京都大学医学部出身の加藤恵多氏により設立。高校時代からラグビーをしていた加藤氏は筋トレに傾倒、一方で、再生医療に携わりたいとの思いから京都大学医学部に入学するも、一つの病気を治すのに10年〜20年かかる現実に直面し、大学3年生の時に、より未病・健康増進に寄与できるジムを開設することにした。
コロナ禍で市中のトレーニングジムが一時休業に追い込まれる中、当初は、一人ひとりのニーズに合った適切なトレーニングをアドバイスできるパーソナルジムを運営していたが、残念ながら、再現性やスケーラビリティには限界のあるビジネスモデルだ。低価格ながらも運営の裏側までを一気通貫で提供できる垂直統合型のモデルを考案し、LifeFit に行き着いた。

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LifeFit は、入会や休会などトレーニング以外の全てをオンライン(ボット)で対応できる、完全無人運営による24時間制の会員制ジムだ。現在、京都市内に直営が1店舗、京都市内と大津市内にフランチャイズが2店舗あり、年内にフランチャイズで全国数十店舗の営業開始を目指す。店舗オーナーがノウハウ・スキル・アセットを持っていなくても、〝手ぶら〟でジム運営ができるパッケージを提供する。
ジム運営がパッケージ化されていることで、オーナーは好立地の物件さえ確保すればよく、不動産投資に近い形での運営が可能だ。一般的にジム運営には50坪以上求められるのに対し、LifeCoach では30坪あれば足りるため選択肢が広がる。また、コロナ禍で飲食事業の休業や売上減の影響を受ける中小企業から、ストック型収益を得られる事業多角化の一環として関心を集めているという。
完全無人のジムの場合、ユーザへのフォローアップや安全確保をどのようにするかが気になるところだ。LifeCoach では、全身が鍛えられるマシンや初心者向けのトレーニングアドバイスを配置するなど、テクノロジーでこれらの課題を解決していく考え。今回、個人投資家として加わった佐渡島氏からは、 AI カメラを使った安全確保などについてアドバイスをもらう考えもあるようだ。
この分野では、名古屋を拠点とする Opt Fit が先月、STATION Ai Central Japan 1号ファンド(DEEPCORE と STATION Ai による運営)、ゼロイチキャピタルからプレシリーズ A ラウンドでの資金調達を発表、また、ジム以外の営業店舗も対象としているが、神戸を拠点とする fixU が今年4月、ANOBAKA、ココナラスキルパートナーズなどからシードラウンドでの資金調達を発表している。
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