滋賀レイクスのオーナーになったワケーートークン×スポーツの可能性はどこに【フィナンシェ放送局 #17】

本稿はトークンを使ったクラウドファンディング2.0「フィナンシェ」が配信するポッドキャスト「フィナンシェ放送局」の記事からの転載

フィナンシェ放送局はトークンを使ったクラウドファンディング2.0「フィナンシェ」で巻き起こる、ファンとプロジェクトの話題をお届けするポッドキャストです。プロジェクトの最新ニュースやここだけでしか聞けない中の人の話題をお送りします。

前回、Web3ファンド「Emoote(エムート)」ジェネラル・パートナー、熊谷祐二さんをお迎えした特別対談に続いて、今回はマイネット代表取締役の上原仁さんにお話を伺います。

エンターテインメント関連のテクノロジー事業を中心に、近年ではスポーツテックの分野に進出しているマイネット。昨年には滋賀県を拠点に活動をするB1リーグ「滋賀レイクス」のオーナーとしても存在感を出されています。

トークンエコノミクスでスポーツはどう変わるのか、また、地域に根差したクラブチームのオーナーとして地域経済やそこに携わるファンとの関わりをどう考えているのか、今回もフィナンシェCOO、田中隆一を交えてお話をお伺いしました(太字の質問はフィナンシェ放送局、文中のお名前はすべて敬称を略させていただいています)。

ポッドキャストはこちら

ポッドキャスト書き起こし(一部抜粋)

マイネットが滋賀レイクスのオーナーになったワケ

ーー話題はまず、2021年9月に資本参画(全株式の75%をマイネットが取得)した滋賀レイクスの話題から始まりました。

どうしてオーナーになったんですか?

仁:ゲームとスポーツって似てるじゃないですか?キーになるものがゲームでもスポーツでも人を熱狂させるコンテンツがあって、そのコンテンツの周りに人が集まる。そのコミュニティこそが事業自体の価値になるという意味でゲームとスポーツってすごく似ている。マイネットはインターネットテクノロジーを下地にしながら、ゲームの事業で成長してきた会社なんですが、データドリブンにコンテンツを面白くしたりコミュニティを豊かにしたりするっていうのは得意技なんですね。

それで、そういう特有技をどこか新しい事業として次なる領域に展開しようと思ったところ、実はスポーツというところでできるんじゃないかと。さらにスポーツってフィジカルでアナログな世界だから、デジタルデータドリブンの力って大きな価値差分になるんじゃないかと思って、それでこの領域に踏み込んでみようと思ったのが最初ですね。

データドリブンで手応え「スポーツビジネス」

マイネット、滋賀レイクスターズに資本参加。Bリーグトップクラブ実現に向け、クラブDXを推進(2021年9月・Credit:マイネット)

ーー実は上原さんは滋賀レイクスへの資本参画する前に沖縄にて、Jリーグチームのビジネスに参画し、そこでスポーツビジネスの可能性に触れていたそうです。ゲームの事業で培ったデータドリブンな経営手法をクラブチームのビジネスに適応させたところ、みるみると良い結果が得られたとのこと。また、その次の可能性としてスポーツベッティングを挙げていました。

スポーツ事業は儲かる?

仁:スポーツが儲からないかと言うたら、もう一言、明快に儲かりますよ。確かに凄まじく儲かるという話ではないと思います。(バスケットボールプロリーグ1部の)B1でもまだ平均売上高が10億円そこそこという感じなんです。滋賀レイクスもまだ10億円に満たないので、売上規模みたいなところで言うとまだ儲かってないじゃないですか。

でも、こういったスポーツIPは地域に根差しながらどんどん中長期の価値を帯び続けるものであるということと、もう一点、日本ではまだ全く開放されていない「スポーツベッティング」ですね。ここの領域に関しては潜在市場が7兆円あると言われています。その7兆円のうち、例えば5%が流れていくだけでも3,500億円が200ぐらいしかないクラブに流れ込んでいくことになる。また足元だけ見ても、アナログに放置されていた経営をきちんとデジタル活用してデータドリブンに運営をするだけでも伸びしろは十分にあります。

ーーデータ×スポーツのビジネスに手応えを感じた上原さん。ここ近年はブロックチェーンを活用したトークンエコノミクスの研究も重ねていたことから、当然ながらトークン×スポーツの可能性を模索し始めます。ポッドキャスト後半では、トークンを使ったスポーツビジネスの可能性と課題、地域との連携について語ります。(後半につづく)

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