メンタルヘルスはロボットが解決、AI+自然言語処理のWoebot Healthが950万ドル調達【メンタルヘルス話題の5社(4)】

SHARE:

Image Credit : Woebot Health

ピックアップ:Woebot Health Secures $9.5 Million Investment From Leaps by Bayer

ニュースサマリ:AIチャットボットによるメンタルヘルスケアアプリを提供するWoebot Healthは3月、950万ドルの資金調達を公表している。製薬大手バイエルAGのインパクト投資部門、Leaps by Bayerが戦略的に出資したもので、2021年に実施したシリーズBラウンドに続くもの。同社は資金を活用し、AIによる健康管理プラットフォームの開発を進める。なおバイエルAGがメンタルヘルス領域に出資するのは初となる。Woebot Healthの調達額は累計で1億2,350万ドルとなった。

Woebot Healthは2017年創業。AIを活用したリレーショナル・エージェント「Woebot」を中心としたチャットボットを展開する。認知行動療法(CBT)や対人関係療法(IPT)、弁証法的行動療法(DBT)などのメンタルヘルスケアにおける臨床試験済みの治療アプローチにAIを組み合わせているのが特徴で、自然言語処理(NLP)と組み合わせることで、チャットボットでありながら自然な会話を提供し、数日で個人に最適化されたケアサポートをできるとしている。同社が提供するソリューション(WB001)は産後うつ病の負担を軽減するためのデジタル治療としてFDA(アメリカ食品医薬品局)のブレークスルー デバイス認定を受けている。

話題のポイント:ここまでメンタルヘルスの話題をいくつか見てきましたが、課題に対していくつかのことがわかってきました。まず、コロナ禍において圧倒的な数の患者が生まれたことです。こちらのレポートでは2021年2月の調査結果として米国の10人に4人が何らかのメンタルヘルス課題を抱えているとしていますが、これは2019年1月から6月に調査した10人に1人という結果から4倍に増えていることがわかっているそうです。

これに対してメンタルヘルスのケアができるセラピストをマッチングしようというAlmaや、そのセラピストの免許取得を支援するMotivo Healthが成長しています。一方、限りあるセラピストのスケール問題をチャットボットで解決しようとしているのがWyseでしたが、もう一社、この記事で紹介したWoebot Healthはもう一歩先を行って、なるべく人力に頼らないアプローチを試しているようです。

というのも、同社を創業したAlison Darcy博士はCourseraの共同創業者、Andrew Ng(※Andrew氏はWoebot Healthの会長も務める)と共にスタンフォードのコンピューターサイエンス、ヘルスイノベーションラボで働いていた経歴の持ち主なのですが、同氏はCNBCのインタビューにおいて、人間のセラピストとの信頼関係構築には時間がかかると指摘し、ロボットによるアプローチの正当性をコメントしているんですね。

実際、同社のチャットボットは人間的な形をしていません。ロボットと話をすればプライバシーに関わる話題も出しやすいのかもしれません。そのあたりは彼女たちが論文でいくつかの研究を発表しているので興味ある方はさらに調べてみるとよいと思います。では、最後のアプローチはややこれまでと違うものです。

続き:Selena Gomez氏らセレブが提案する「メンタルヘルスフィットネス」、Wondermindが500万ドル調達【メンタルヘルス話題の5社(5)】

BRIDGE Members

BRIDGEでは会員制度「BRIDGE Members」を運営しています。会員向けコミュニティ「BRIDGE Tokyo」ではテックニュースやトレンド情報のまとめ、Discord、イベントなどを通じて、スタートアップと読者のみなさんが繋がる場所を提供いたします。登録は無料です。
  • テックニュース全文購読
  • 月次・テーマまとめ「Canvas」
  • コミュニティDiscord
  • イベント「BRIDGE Tokyo」
無料メンバー登録