一車種で他メーカー数車種分を稼ぎ出す人気、EVメーカーLeading Ideal(理想)は航続距離で勝負

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「Li L9(理想 L9)」
Image credit: Leading ideal(理想)

2015年創業の Leading Ideal(理想、またの英語表記は Li Auto)は北京に本社を置く、中国市場で3番目に販売台数が多い EV メーカーだ。VC 大手らに加え、中国のテック大手 Meituan(美団)の Wang Xing(王興)氏が複数回にわたり資金調達ラウンドのリードインベスターを務め、「TikTok」を運営する ByteDance(字節跳動)らも投資家に加わっている。2020年に NASDAQ に上場、2021年に香港市場に上場を果たした。

創業者の Li Xiang(李想)氏は、高校生の頃から IT メディアへの寄稿や自身の Web サイトの運営で、それなりの収入を得ていたという。インターネットへの思いから大学受験をあきらめ起業の道を選んだ。2000年に IT バーティカルサイト「PCPOP.com(泡泡)」をローンチし、Seque Media(盛拓伝媒)に売却。2005年にローンチした自動車販売サイト「Autohome(汽車之家)」は2013年にニューヨーク証券取引所に上場させた。

Leading Ideal が得意とするのは、プラグインハイブリットカー(PHEV、ガソリンエンジンを積んだハイブリッドカーにコンセントから差込プラグを用いてバッテリにも充電できる機能を加えたもの)の中でも、EREV(レンジエクステンダー自動車)だ。EREV は充電専用のガソリン補助エンジンを搭載しているため、コストパフォーマンスが良い上に、航続距離を長くできるのが最大の特徴だ。

Leading Ideal が EREV でいかに人気を集めているかを示す指標として、2019年12月以来、SUV(多目的スポーツ車)の「Li ONE(理想 ONE)」という一車種しか発売していないにも関わらず、累計12万台以上を売り上げた実績がある。これは他の EV メーカーが数車種で売り上げる販売数に匹敵するもので、EV  ブランド「Neta(哪吒汽車)」が無料の充電ステーションを数多く配置する戦略をとっているのと対照的に、航続距離を重視する客の心を捉えていることがわかる。

Leading Ideal は2022年7月に6人乗りのフラグシップ SUV「Li L9(理想 L9)」を発表した。このモデルのガソリンとバッテリによる航続距離は1,100kmで、日産の「note」や「e-Power」の中間ぐらいの性能だが、価格は約960万円と比較的高価だ。それにもかかわらず、予約開始から3日で3万台の注文が入り、8月末から納車が始まっている。

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