労働環境・安全衛生監査プラットフォーム「Reco page」

SHARE:

本稿はベンチャーキャピタル、サイバーエージェント・キャピタルが運営するサイトに掲載された記事からの転載

サービス概要:基幹産業の現場では、いまだに紙とエクセルでの管理業務が多くあり、これを効率化する需要が高まっています。IoTBASE が開発する「Reco page」は、ノーコードで業務アプリを作成するSaaSとしてこの問題に取り組んでいます。

アプリはブロックからパーツを組み上げるだけで作成可能。従業員は必要事項をスマホやタブレットで回答します。定期スケジュールや承認機能も備え、現場の手間を徹底的に削減。またIoTデータとの連携可能な点も、Reco pageの特徴です。

Monthly Pitch編集部はココに注目:環境、健康、安全を意味するEHS市場が近年注目を集めています。EHSが特に重要なのはエネルギー、化学・素材、建設などの基幹産業。ESG、働き方改革、人手不足などの影響もあり、各社が対応に追われています。実際、基幹産業の多くの現場では紙とエクセルで労働環境が管理されており、労働者の安全衛生管理業務に忙殺されているそうです。

IoTBASE が提供する労働環境・安全衛生監査プラットフォーム「Reco page」には、そんな基幹産業において、紙やエクセルによる管理業務の統合化・効率化が期待されます。Reco pageの独自価値は、現場IoT(現場のデジタルデータ化)と、業務DX(ワークフローのデジタル化)の組み合わせ。例えばある食堂施設では、日に6回冷蔵庫の温度を手作業で記録していましたが、IoT温度センサを活用することで、その記録を自動化でき、人の管理は不要になりました。

このようにReco pageのアプリとIoTセンサーを連携させることで、基幹産業のEHSを攻略します。

詳細:IoTBASE は2015年2月、医療介護系人材会社出身の澤和寛昌氏により創業。当初は IoT 関連のコンサルティングや受託開発に注力していたが、2019年4月に IoT プラットフォーム、2020年4月に Canvas をローンチした。2020年7月にシードラウンド、2021年6月にプレシリーズ A ラウンドで資金調達している。

IoTBASE はかねてから、センサーデバイスのメーカーを問わず、複数メーカー横断で多様なデバイスを一元管理できるクラウドサービス「Canvas」を提供してきた、Canvas のユーザ企業などから記録や集計作業、業務負荷の軽減などを念頭に、作業管理アプリを簡単にするための相談が寄せられていたが、それを具体化したのが Reco だ。

Reco は、コーディングなどが不要であるため、メンテナンスなどの現場で簡単に作成ができる作業管理アプリ作成ツールだ。Web ブラウザで作成ができ、機能の追加や変更なども現場で対応することができる。現場での情報管理から紙記録を無くすことで情報紛失リスクを軽減し、過去データの閲覧などもできるため情報のアクセスポータビリティが高まる。

Reco の普及にあたり、IoTBASE は Product Led Growth(PLG)戦略をとっており、フリーミアムモデルを採用している。IoTBASE がベンチマークするのは2015年にアメリカで創業したSamsara で、同社は2021年に時価総額110億米ドルでニューヨーク証券取引所に上場した。Samsara の ARR(年間継続課金売上)は、設立から6年で4億米ドルを突破している。

BRIDGE Members

BRIDGEでは会員制度の「Members」を運営しています。登録いただくと会員限定の記事が毎月3本まで読めるほか、Discordの招待リンクをお送りしています。登録は無料で、有料会員の方は会員限定記事が全て読めるようになります(初回登録時1週間無料)。
  • 会員限定記事・毎月3本
  • コミュニティDiscord招待
無料メンバー登録