「稼ぐモデル」への懸念と課題:スクウェア・エニックス、ブロックチェーンゲームOasysのバリデーターに(4)

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Oasys Web Site

(前回からのつづき)森山氏は現在のコンセンサス・メカニズムは分散化やセキュリティ、プライバシーを重視するあまり、スピード、パフォーマンス、コストを犠牲にしていると指摘していた。ブロックチェーンを利用したゲームソリューションがゲーム開発者にとって魅力的で、プレイヤーの心を掴むためには、高いスケーラビリティと高速なトランザクション、ユーザーへの低/ゼロのガス料金が必要となる。また、優れたデザインのユーザーインターフェイスを備え、パフォーマンスを完全に最適化し、さまざまなマルチバース間で相互運用できなくてはならない。

また、ブロックチェーンにおける「稼ぐモデル」についてはプレイヤーからの抵抗もある。というのも多くのプロジェクトは単純にスケーラブルではないからだ。ゲームプレイを優先せず、金銭的報酬に焦点を当てても、ユーザーはゲームをプレイし続ける動機にはならない。なぜゲームをプレイするのかという精神抜きにゲームを金銭的にしようとする試みは、楽しいレクリエーションの時間を単純な仕事に変えるだけになってしまう。

ブロックチェーンゲームは単なる金稼ぎだーーこれこそが従来のゲーマーやゲーミングプラットフォームの多くが懸念する最も大きな理由になっている。

基本的に「Play and Earn」は「Play to Earn」もしくは「Pay to Play」モデルからの自然な進化であり、中央集権的な世界からプレイヤーの手にプレーの価値自体を移すものだ。収入を得るだけでなく、ゲームなどの余暇や趣味へのアプローチを本質的に変化させ、ゲーム開発者とプレーヤーの両方に大きな価値を提供できるものにしてくれる。

韓国のゲーム業界を管理する公的機関、Game Rating and Administration Committee(GRAC)はブロックチェーンベースのゲームを国内でリリースすることを許可していない。このことはつまり、ブロックチェーンベースのゲームプロジェクトは必然的に海外市場に目を向ける必要性があることを示している。

韓国のゲーム開発者は2017年頃からブロックチェーンに目を向け始めた。しかし、仮想通貨(暗号資産)とブロックチェーン技術に対する規制(小規模な開発者を支援するICOの禁止を含む)によって縮小を余儀なくされた。

日本はまた仮想通貨の課税に関していくつかの規制上の問題を抱えている。Web3セクターで事業を行う日本企業は、トークンを発行してその価値が上昇した場合、未実現利益に対して税金を支払う、期末時価評価課税の必要がある。日本は現在、投資家が仮想通貨で得た利益に対して最大55%の税金を課しており、トークン発行者は約35%の税率で徴収されているそうだ。

これらの規制により運営は確かに少々困難が付きまとうが克服できないほどでもない。Oasysのようなプロジェクトでは、すべてのターゲット市場の法律と規制を尊重しつつ、ハイブリッドな運用アプローチを採用し、より仮想通貨に適した地域から運用する必要があるだけと森山氏は指摘する。

バリデーターになるには、エンティティーはバリデーター契約を通じて少なくとも1,000万のOASトークンをステークしている必要がある。これは、バリデーターが他のブロックチェーンで実行される方法とそれほど違いはない。Oasysからのステーキング報酬は、バリデーターが動作している時間に基づいて時間の経過とともに決定される。

Oasysは、年末までにパブリックセールを開始し、メインネットに登場する予定だ。同社は7月、Jump Crypto、Crypto.com、Huobi、Kucoin、Gate.io、bitbank、MiranaVenturesが参加するプライベートトークンセールを通じて2,000万ドルを調達している。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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