ゲームプレイを楽しみながら報酬を獲得できる世界:スクウェア・エニックス、ゲーム特化型ブロックチェーンOasysに参加(2)

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Oasysに参加しているバリデーター各社

(前回からのつづき)Oasysは、ゲーマーと開発者がブロックチェーンベースのゲームを配信、開発するためのエコシステムを構築している。ブロックチェーン上でゲームを構築する際、ゲーム開発者が直面する問題を解決しようとしている。その戦略はまず、ゲームコミュニティによって強化された最速のネットワークとトリプルAゲーム開発者によって強化されたスケーラブルなネットワークを構築し、ユーザーに高速トランザクションかつ無料のガス料金で最高のユーザー体験を提供するブロックチェーンを構築する。準備が終わったOasysは、ユーザーがやってきて遊んでくれるのを待つだけ、というわけだ。

Oasysは2022年の完全な立ち上げを予定している。多層化されたEthereum仮想マシン(EVM)と互換性のあるプルーフオブステークのパブリックブロックチェーンプロジェクトだ。

Oasysという名前はご存知の通り、仮想世界であるReady Player OneのOASIS(Ontologically Anthropocentric Sensory Immersive Simulationの略)から着想を得ており、プロジェクトは当初からプレイヤーに価値を還元するために設計されている。そのビジョンはプレイヤーがゲームプレイを通じて楽しみながら報酬を獲得でき、プレイヤーの時間と情熱がかけがえのない価値の資産になる世界を作り出すことだ。

Oasysは最終的にプロジェクトの管理を可能な限りコミュニティに移す予定(DAO:ある人は分散型自律組織と呼ぶもの)だが、現在はシンガポールの株式非公開企業として登録されている。これは、Solana Labs、Ethereum Foundation、Terra form Labsなど、他のパブリックブロックチェーンが法人基盤として設立している財団や企業の組織構造と同様だ。

同社がシンガポールで登録されているのは、主に日本が(および韓国も同様に)暗号資産の取り扱いと課税に関して多くの規制上の問題を抱えているためだ。一方、シンガポールはグローバルなクリプト・ハブであり、かつ、ブロックチェーンゲームのビジネスハブとして、アジア太平洋地域で成功するための規制の枠組みが安定しているため、バランスがよい。

Oasysのコアチームは日本出身で、Double jump.tokyoに所属する開発の専門グループが中心になっている。Double jump.tokyoは、さまざまなブロックチェーンゲームの開発に5年以上の経験を持つ、世界で最も成功したWeb3ゲーム開発者のひとつだ。最も人気のある2つのゲームタイトルであるMy Crypto HeroesとBrave Frontier Heroesは、2018年のリリースから2020年初めまでのブロックチェーンゲームの売り上げのトップ(※)を走っていた。(※取引量やトランザクション数、イーサリアムのユーザー数で世界をリードするブロックチェーンゲームという意味)。

Oasysはプロジェクトに安定性やセキュリティを提供するため、21の初期バリデーターを備えた。ここにhがNetmarbleやCom2us、Wemade、NHN、Neowizなどの韓国の主要ゲーム会社が含まれている。さらにOasysは最近、ConsenSysと提携して業界初となるゲーム向けに最適化されたプレイヤー向けウォレットを作成したほか、仮想通貨(暗号資産)ネイティブゲームの大手デベロッパーであるMythical Gamesとのコラボレーションを発表し、初期バリデーターとしても活躍している。

次「長い待ち時間に高いガス代「面白くない」状況を変える」につづく

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

 

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